【刀剣乱舞】裏歴史調査本丸伍【薄桜鬼】 (ページ22)

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１０３．初めての入院ページ22

師走さんを見送ってすぐに文月さんが

「案内するよ」

と言って歩き出す。

それに続いて歩くのだが、
病院の中では看護師さんたちが
右往左往と忙しそうに歩き回っていた。

A「病棟は来た事が無かったですが、
皆さん忙しそうですね」

文月「ここに入院しているほとんどは審神者なんだ。
早く治療して本丸へ戻してあげないといけないからね」

弥生「一分一秒も無駄に出来ないんだよ」

政府職員も入院している人がいるそうだが、
９８％は審神者が入院患者らしい。

確かに審神者が本丸を空けているというのは問題だ。

その間の霊力供給が出来ないのだから、
治せる病気はさっさと治して
本丸へ戻すのが一番の手立て。

だからこそ看護師さんたちは激務なんだろうな…。

土方「そんな中…、悪いな…」

文月「僕は嬉しく思っているよ。
歴史上の人物の治療が出来るなんて
もしかしたら一生経験出来ない事だからね」

忙しく動く看護師さんを避けながら進むと、
あれだけいた看護師さんすら見当たらないほど
静かな場所へ辿り着いた。

真っ白い廊下に扉。

いくつも並んでいるわけではないが、
ここが特別な場所だという事はすぐに分かった。

だって、真っ白い壁に
ガラスが所々に嵌められているのだから。

文月「ここは隔離病棟。
沖田総司さんのような結核などの患者が入院する
専用の施設だよ」

弥生「ここに入るにはＩＤが必要だから、
跡でＩＤを発行してもらうね」

近藤「あい、でぃー…？それは何だ？」

A「んー…、人を管理する物……んー……っ」

普段使っている言葉ですら
幕末の人には聞き慣れない言葉で、
それを説明しろと言われると難しい。

しかし一言の説明だったが、
案外にも的を得ている回答だと自負している。

文月「入院患者が審神者だからこその管理体制なんだよ。
Aさんなら分かると思うけど、
中にはブラック本丸の審神者もいるんだ」

なるほど。
それは管理しなければいけない。

ブラック本丸の審神者が入院。
しかも隔離病棟にいるという事は
何かしらの重い病気を患っているという事。

もしかしたら中には精神疾患かもしれないけど、
そんな審神者にもし刀剣男士が恨みを持っていたら…？

政府へは転移装置があれば
刀剣男士だけでも来る事が出来てしまう。

管理体制の中、しかもＩＤがなければ入れない場所。
いくら刀剣男士でも手出しは出来ないだろう。

政府の管理は本当に優秀だからね。