【刀剣乱舞】裏歴史調査本丸伍【薄桜鬼】 (ページ2)

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９４．雪村綱道とはページ2

はて？と言わんばかりに
首を傾げられながら、
こちらを見る雪村千鶴さんが
可愛くて仕方ない。

あざとい感じなのだが
前に平助さんたちに聞いている。

雪村千鶴さんは天然なのだと。

くっそー…。
可愛い子は好きだからウリウリギューギューしたい！

そんな衝動を抑えて話をする。

A「お父様はお医者様だとお伺いしたのですが」

千鶴「はい。前にもお話しましたが
父様は蘭方医です」

A「では、お父様には
患者様が多くいたんですか？」

千鶴「患者様は近所にもいましたが、
遠方から来てくださる方もいました。
往診などもしていたので多い方だと思います」

患者が多いということは、
人柄がいいか腕がいいかだ。

A「遠方とはどのぐらい遠くから
いらしていたんですか？」

千鶴「そうですね…。一番遠い方だと
甲斐や相模からいらしていた方もいます。
ほとんどは江戸の方でした」

甲斐は山梨で、相模は神奈川だったっけか？

地理が得意ではないからうろ覚えだけど、
わざわざ東京へ雪村綱道の
医術を求めて来るのだから、
やはり腕がいいと考えられる。

A「では雪村千鶴さんから見て
お父様はどのような方ですか？」

千鶴「父様は優しくて心配性で、
いつも私の事を考えてくれる方です」

鶴丸「主みたいな人間だな」

長谷「主は自分より我々が優先ですし、
心配性過ぎてどうしようもない時もありますからね」

A「……それは褒められてるの？」

自慢気に言う長谷部を少し小突き、
一つ咳払いをして続ける。

A「雪村千鶴さんは、
お父様がお好きなんですね」

千鶴「はい！……でも、父様は…」

A「……変若水を
お作りになった方、ですよね」

千鶴「そんな薬を研究していたなんて知らなくて、
山南さんがソレを飲まれた時に初めて知って…。
どうして父様がって不思議で仕方ないんです」

やっぱり雪村千鶴さんは
変若水については知らないんだ。

こうなるとこれ以上の調査は無駄ってことになる。

でも唯一分かったのは、雪村綱道は娘に対して
ちゃんと愛情を持っていたってことだ。

患者が多いということを考慮すると、
自分の職業に誇りを持っていた事にもなる。

雪村綱道の人間性は優。

なのに何故、
変若水なんて代物に手を出したのか。

それは金髪野郎が言っていた

"雪村家の再興"