【刀剣乱舞】裏歴史調査本丸 壱【薄桜鬼】

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頭を少し掻きながら壬生寺へと入る。

そういや、
八木邸に道場なんてねぇから、
剣術の稽古やらは壬生寺でしてたんだっけか。

壬生寺の門を潜ると、そこでは隊士達が
剣術の稽古をしていた。

その師範は…。




斎藤「総司、入隊希望者だ」

沖田「えぇ？僕、今稽古中なんだけど」

斎藤「副長から、すぐにしてやれと言われている」

沖田「それなら、
一くんがやってあげればいいんじゃない？」




んな事で揉めてんじゃねぇ！
って言ってやりたいが、言えない立場なのが歯痒い。

話が落ち着くまで静かに待っていると、
斎藤が木刀を持って俺の前にやってきた。




斎藤「これより入隊試験を行う。
内容は簡単だ。己の腕を見せろ」

和泉「承知だ…、しました」




沖田が試験官ではなく、
どうやら斎藤が相手になるようだ。

斎藤から木刀を受け取り、
隊士たちの稽古を中断して
空けてもらった場所に、斎藤と向き合って立つ。

俺は、どんな剣術で戦えばいいんだ？
まさか、ここで天然理心流を
出すわけにもいかねぇし…。

しかし、俺の元の主は土方歳三だ。
あの人の剣術が身体に染みついてやがるから、
それ以外の戦い方なんて知らねぇ…。

やべぇ…。
そこ、考えてなかった…。




斎藤「何処からでもこい」

和泉「い、行きます…っ！」




あぁ！考えるのはやめだ！

相手は斎藤。
いくら"入隊試験を受けに来た素人"だとしても、
手を抜けば、斎藤には手を抜いた事がバレちまう。

ここは俺が使える剣術で行くしかねぇ！




和泉「はぁぁ！」




木刀を構えて飛び掛かる。
だが、新選組で１、２を争う
剣技の持ち主である斎藤だ。
その木刀を軽々と受け止め、薙ぎ払ったかと思うと
反撃を仕掛けてくる。

しかし、俺だってそんな柔じゃねぇ。

斎藤が打ち込んで来た太刀筋を流し、
次の一手への構えを取る。




斎藤「何っ？！」

和泉「甘ぇんだよ！」




そこで戸惑ってしまった。
俺は無意識のうちに突きの構えをしていた。

やべぇっ！これを出すわけにはいかねぇ！

だが、この一瞬が命取り。
斎藤はすぐに居合の型を取り、
瞬時に繰り出してくる。




和泉「おっと…」




それを寸ででかわして後退る。




隊士「あいつ、斎藤組長の居合を避けたぞ」

隊士「すげぇ…」

沖田「はい、そこまで」




沖田の掛け声で試験は終わり、
構えていた型を解いて、木刀を斎藤に渡した。

あれで、良かったのか…？
不安でしかねぇよ！

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