【刀剣乱舞】裏歴史調査本丸 壱【薄桜鬼】

６．作戦会議、始めよう ページ13

この本丸にいる刀剣男士、
全員が集まるのに
時間はそう掛からなかった。

私は仕事部屋から資料を持って、
それを読みながら彼らに話をする。

うーん、と唸りながら聞く者。
それとは対照的に、嬉々とした表情で聞く者。

反応は様々だけど、
出陣や遠征だけを繰り返してきた彼らにとっては
新鮮な話だったようだ。




一期「調査方法を問わないのであれば、
潜入が一番でしょうな。
その時代、その場所に潜入した方が
調べやすいのは間違いないと思います」

蜂須「しかし、誰が行くんだ？
その時代の刀たちはいるが…」




一期が言う通り、
情報収集には潜入が手っ取り早い。

問題なのは蜂須賀の言う"誰が行くか"って所なのだ。

あの時代に合わない男士に行かせるわけには
いかないし(何せ、彼らの髪色は色とりどりだから)、
その時代を知らない男士が行くよりは
多少でも知っている男士に行って貰うのが
一番いいとは思う。

だけど彼らに行ってもらって、
大丈夫なんだろうか…。




大和「はいはーい！僕、行きたい！」

加州「あ、狡い！俺も行きたい！」

A「だよね。
君たちなら立候補すると思ってたよ…」




そう、この２振りは行きたいって言うと思っていた。

特に元の主に思い入れの強い２振りだ。
だからこそ、行かせていいのかと悩む。




鶴丸「……そうか。主が心配する理由、
分かった気がするぜ」

歌仙「確かにこれでは心配だね」

同田「何振りを送り込むつもりなんだ？
それにもよるんじゃねぇか？」

A「うーん…。２〜３振りかな…？」




潜入なら、あまり送り込みすぎると
相手側に怪しまれる可能性が出て来る。

それでは潜入する意味がない。
なら少数で行き、なるべく怪しまれない方法で
調査して欲しいと考えている。

みんなで唸りながら考えていると、
スっと静かに手が上がる。

その手を上げた男士を見れば、
至極真面目な顔でこちらを見ていた。




A「ん？」

長谷「…………」

A「えっと、喋っていいよ？」

長谷「…………」




え？何？

…………あ、まさか。




A「はい、長谷部」

長谷「恐れ多くも発言させて頂きます」




長谷部は手を上げれば発言出来ると思ったらしい。

何処で手に入れた情報なのだろうか…。
他の男士たちは自分勝手に発言してるんだから、
そんな真面目に手を上げなくていいんだけど…。

ま、それが長谷部の良い所か。

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