〇心の支え ページ10
人はいつしか誰かを裏切る。
裏切られる人は心に傷を負う。
親や友達に『必要とされなくなった』詩音はその絶望を感じなくするために彼女は感情というものを『自ら消した』。
もう二度と訳の分からないまま置いていかれる絶望を感じないように。
期待されても絶望されないようなプレーができるように。
しかし、それはイナズマジャパンという暖かいものによって徐々に溶かされていった。
でも、『たのしむ』ということを忘れた彼女にとって、それは苦痛でしか無かった。
なんでボールを蹴るだけで、ゴールに入れるだけで、パスが通っただけで、ブロックできただけで、人々は笑顔になるのか。
なぜ、負けたのに清々しい笑みを浮かべているのか。
なぜ、勝ったのに浮かない顔をすることがあるのか。
いちいち一喜一憂する理由がさっぱり分からない
彼女はそう思っていた。
「恐らく少しずつ戻ってきていた感情がまた詩音ちゃんを絶望に引きづりこんだんだろうね」
野坂はそう言うと自身の体を抱き込んで震えている様子の詩音を視界の端に捉えた。
昔のことを思い出しているのか、呼吸が荒くなるのを隣でつくしが背中をさすることで緩和している。
「監督、詩音さんは交代した方がいいのでは？」
杏奈もその様子を見て、監督に提案する。
が、監督の答えはNoだった。
「え、でも監督……」
「詩音さんには心の支えがないといけないのです」
いきなりよくわからないことを言い出す監督に疑問符が飛び交う。
とても簡単に言えば詩音を助けよう、ということなのは分かるが、心の支えをなどいきなり言われて理解出来る人はそうそういないだろう。
その内容を理解している野坂は説明する。
「今まで詩音ちゃんがこうならなかった理由は心の支えがあったからなんだ」
詩音にとっての心の支え……それは紛れもない亡くなった祖母だった。
詩音に大切なことをたくさん教えて、何かをしてしまっても優しく諭してくれる祖母。
まだ生きていたら、恐らく詩音の心はこうはならなかっただろう。
しかしもしもの話をしても仕方がない。
今の彼女に必要なのは＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「よし！みんな、やろうぜ！」
「ったく、世話の焼ける奴だな」
「やりましょう！！」
どんな詩音も受け入れてくれる『仲間』の存在だ。
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おまんじゅう(プロフ) - 星猫さん» プロフから行けるボードに書き込んでおいたので良ければそちらを参照ください！！お話等もそちらを使っていただければ幸いです。お手数お掛けしますが、よろしくお願いしますm(_ _)m (2021年9月7日 18時) (
レス) id: e52fd62a9b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年9月7日 18時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
おまんじゅう(プロフ) - 星猫さん» 高評価、ありがとうございます！！これからも応援宜しくお願いします！！ (2021年9月7日 18時) (レス) id: e52fd62a9b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - はじめまして!とても素晴らしいです!高評価しました! (2021年9月7日 16時) (レス) id: 8c51e3f139 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - 返信ありがとうございます！最高ですね！次回も楽しみにしています！ (2021年9月2日 6時) (レス) id: f751d7262a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おまんじゅう | 作成日時：2021年8月19日 10時
