〇タクティクスのタネ ページ42
「敵は残像効果で、物すごい速さで動くことで、わたし達の目が惑わされているだけです」
「だけって……残像ができるスピードで、動き回ってたって言うのか？」
信じられないとでも言うような風丸の言葉に静かに頷く詩音。
チーム内でも随一の速さを誇る風丸ですら、困難な現象を起こす中国チームにも、それをものの数分で見破って着いて行った詩音にも驚きが隠せない様子のイナズマジャパン。
「彼らは、功夫をマスターしているに違いない。功夫の呼吸法を応用して、瞬間的に運動能力を高めているんだ」
「なるほど、功夫……」
監督たちがたまに遊びでやっていると思ったのだが、あれも中国チームにとっては特訓の一つだったのか。なんて1人少し焦点がズレている詩音はさておき、話は前に進む。
「でも、客観的に見た限り、残像の動きには少なからず、違和感のようなものが感じられた」
「違和感？」
野坂の言葉にキョトンと首を傾げる稲森。
それに答えたのは詩音の抑揚のない声。
「スピードやパワー、身体能力を極めていても、残像の動きだけ本体のよりも数秒遅れているんです」
本体であろう選手が目にも止まらぬ速さで右へ動くと、その後をついていくように残りの二体もそれに連なっていたのだ。
詩音が見切ったのはそのパターンだった。
本体が右にずれた時、左にずれた時の速度を瞬時に計算して、弾き出したのがずれの生じる時間。
そこを着いてスライディングをしたら見事にヒット、という形ではあるが……
「だけど、主観的な立場からだと残像に目が惑わされてしまうから……瞬時に判断して見抜くのは、かなり難しいと思う」
「誰かさんはふつーにこなしてたけどな」
不動がそう言えば詩音に集まる視線。
はい？と特に分かっていなそうな詩音が首を捻ると、不動はｹｯと言ってベンチの方に行ってしまった。
不動が悪態をついた理由がわからない詩音は不思議に思いながらも、そろそろ始まるであろう試合のために準備をしていた。
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おまんじゅう(プロフ) - 星猫さん» プロフから行けるボードに書き込んでおいたので良ければそちらを参照ください！！お話等もそちらを使っていただければ幸いです。お手数お掛けしますが、よろしくお願いしますm(_ _)m (2021年9月7日 18時) (
レス) id: e52fd62a9b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年9月7日 18時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
おまんじゅう(プロフ) - 星猫さん» 高評価、ありがとうございます！！これからも応援宜しくお願いします！！ (2021年9月7日 18時) (レス) id: e52fd62a9b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - はじめまして!とても素晴らしいです!高評価しました! (2021年9月7日 16時) (レス) id: 8c51e3f139 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - 返信ありがとうございます！最高ですね！次回も楽しみにしています！ (2021年9月2日 6時) (レス) id: f751d7262a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おまんじゅう | 作成日時：2021年8月19日 10時
