〇裏切り者 ページ45
詩音が更衣室に入ろうとした時、中から大きな声が聞こえてきた。
「監督は知っていたんじゃないですか！？一星が、何らかの組織から送り込まれた存在であることを！」
「………」
それは鬼道の声。
かなり怒りに満ちた声だが、詩音には
特に臆することなくドアノブを押す。するとみんなは心配そうに駆け寄ってくるので一瞬何事かと思った詩音。
「大丈夫か？」なんて声が聞こえるが詩音は無言で頷く。その様子にいつもと変わらない雰囲気を感じたみんなは安堵のため息を漏らした。
その間に鬼道と監督とコーチの話が終わったようで二人はドアに近づく。そして、ドアの前で動かない詩音は彼らに袋で包んだケースを渡してその場を退いた。
「落ち着け、鬼道」
他のメンバーが誰１人として声を上げない中、円堂だけは鬼道を宥めるように言った。だが、鬼道も監督に誤魔化されただけで引き下がろうとはしない。
「このチームに裏切り者がいるのは事実だ」
「裏切り者かぁ……俺は一星が本当に悪いやつとは思えないんだよな」
腕を組んで考え込みながらそう言ったのは円堂だった。だが、事の真実を知っている者は当然円堂の言葉に反する。
それの筆頭として、灰崎が声を荒らげる。
「あいつは豪炎寺を手にかけたり、刃物で橘を切ったりしたやつの仲間なんだぞ！」
「鬼道さん、それは本当なんですか？」
今まで一星について知らされていなかった皆は明らかに動揺している。万作が聞くと、鬼道は「それだけじゃない」と更に事の重大さを上乗せしていく。
「忘れたのか円堂。一星は練習で、お前を怪我させようとしたんだぞ？」
「円堂さんに怪我を？」
少なからずショックを受けた坂野上が思わず聞き返した。自分の知らないところで円堂が危険に晒されていたのだから、言ってしまえば当然の反応だ。
「おいおい、まだそうと決まった訳じゃないだろ？」
被害者の円堂は何故かあまり危機感を感じていない。
「あいつを許してはおけない……監督が動かないのなら、俺達であいつをこのチームから排除するしかない！」
鬼道は真剣に、室内にいる皆に宣言した。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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西 - この方角に福があるはずです
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ましろなみ(プロフ) - おもろ(´°‐°｀) (3月2日 19時) (
レス) @page27 id: c79dd3b270 (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - 少し見ただけなのに虜になってしまいましたよ…笑 (2022年8月25日 20時) (レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - はい！この作品大好きでお気に入りなのでもちろん見続けます！！ (2022年8月25日 20時) (レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
おまんじゅう(プロフ) - 宮野冬姫さん» 訂正させて頂きました！ご指摘、ありがとうございます！一星は日本人でしたね……笑よろしければこれからもこの作品をよろしくお願いします！！ (2022年8月25日 19時) (レス) @page3 id: 94f2fc2342 (このIDを非表示/違反報告)
宮野冬姫(プロフ) - 代表発表のところですが、一星充はロシアでサッカーをプレーしていただけで、ロシア人ではないですよ！ロシア人と書くのではなくロシアでサッカーをプレーしていた人の方がいいと思います (2022年8月25日 1時) (レス) @page3 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おまんじゅう | 作成日時：2021年6月25日 21時
