はんたー ページ15
セイラside
貴「じいじってどんな人なの？」
ふと、気になっていたことを聞いてみる。
さっき私たち6人の祖父になったアイザック=ネテロという人。
いくつか不思議な言動があるのだ。
部下をつけるとか、お金は気にしなくていいとか、
個人的には社長かなにかだと思っているのだが…
ピ「そうですね…どこから話せばいいでしょうか…」
ピュールさんはその綺麗な顔を少し悩ませた。
ピ「この世界には、ハンターという職業があります」
貴「はんたー？」
ピ「えぇ。ハンターとは名前の通り、世界のありとあらゆるものを探求する職業です。私も、ハンターなんですよ？」
ピュールさんがにこりと笑う。
貴「へぇー！ハンターって危ない仕事なの？」
ピ「どんなハンターかによりますが、基本危険ですね。死とは常に隣り合わせと思った方が良いかと…」
あぁ、これだ。この世界の違和感は。
ここは私たちの世界より闇が深いのだ。
「死」が常に隣にあるのは変わらない。
だけど、人々が少し「死」に慣れている感じ。
元いた世界がいかに平和ボケした優しい世界なのか改めて感じる。
ピ「そして、ハンターは皆、ハンター協会という組織に所属します。たくさんのハンターがいますが、ネテロ会長はその全てを統括するハンター協会の会長なのです」
貴「じゃぁ、じいじは偉いの？」
ピ「ええ。とっても偉くて、強いお方です」
貴「この世界の強いって、物理的な話だよね？」
ピ「えぇ。物理的な話ですね」
貴「怖っ」
ふふっとピュールさんが笑う。
なんだかさっきから笑われてばっかな気がする…
ピ「会長が、貴方たちを鍛えるとおっしゃったということは、貴方たちもいつかハンターになるということだと思います」
貴「え⁈そーなの⁈」
私としてはアイドルとして生きていくだけでいいんだけど…そんなハンターなんてオプションいらないんだけど…
ピ「この世界では暗殺者だって盗賊だってマフィアだって活発に動きます。いつ誰が死んでもおかしくない…
だから、自分の身は自分で守る。それを頭に置いておいてください」
貴「わ、わかっ…た」
なんだか大変な世界に来たようだ。
ピ「あ！セイラちゃん！あのお店に入りましょう！」
貴「わ！ちょ、ちょっと待ってー！」
方向音痴な私を置いていかないでほしい…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 36人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：バレーノ | 作成日時：2018年11月4日 14時
