落ちこぼれ少女と王子様 。 （ 9 ）

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この暗い暗い部屋に住み着いて何日ぐらいだろう。









見飽きた黒色に私は呆れてその場に寝転んでいた









遠い遠い何処かで、私が呼ばれているような気がして









それは今も途絶えずに聞こえている









次は寝転んでいた真上に液晶が現れた









ﾌﾞｫﾝ…とテレビらしい音を立ててまた画面がつく









はっきりと見えない誰かの姿がそこにはあって、赤くてアルバムのようなものを抱きしめて私に話しかけている。









…？









これはなんの映像なのだろう









" 〜〜のおかけでっ…卒業できたんだよ "









卒業、？









その人は卒業したのか。









でもなんでこんな映像を私に…









？「そこに寝転んでいて楽しい？」









急に聞こえたか細い声に私は「ﾍｯ」と間抜けな声を出して起き上がった









液晶はまたﾌﾞｫﾝと音を立てて消えていった









？「ここはまだ貴方が滞在する場所じゃない」









A「それ…どういう…？」









？「…今は聞かないほうがいい。貴方はまだ死んでないもの」









" 死んでないもの " といわれ私は暫く考えた









A「ここ…やっぱり現実じゃないんですね」









？「ええ、そうよ。だから早くお帰り。みんなが待ってる」









A「あの、" 皆 " って一体誰なんですか？」









そう言うとそのか細い声の人は少し黙って









？「覚えてないようね。まぁ仕方ないことだわ。あんなに頭を打ったんだもの」









そう言われ「？」という顔をしていると









？「あと1刻進む前に貴方はここから出ないともう二度と出られなくなる。ここにはそういうルールがあるの」









A「どうしてそんなこと分かるの？」









？「私はここにずっと住み着いている。もう出ることも目覚めることもできない」









A「そうなんだ…」









？「でも私は大人。もういいのよ、ここをまだ幼い子達が無事に出られるなら。」









少し微笑んだその顔、どこかで見たことあるような…

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