#学園 #退学 #簡単な方法

#10話 ページ10

『ねぇ仙蔵。わたしが部屋で仙蔵の分の遺書かいとくから仙蔵は実習に行って、レポート書いてよ。それをわたしが受け取って学園長に渡しに行くから』




「勝手に殺すな、死ぬ気がないから遺書を書かないんだ私は。それに貴様この前の実習の結果報告書、私が書いたのに自分が書いたと言っただろう」



『なんで知ってんの?不思議』



「私に評価がついていないからだァ!!」


『…………細かいことは気にするな』



「……実習が終わったあとに死ぬか今すぐ死ぬか味方に売られて死ぬか選ばせてやる。選べ」






待って生きるっていう選択肢がない、世界はわたしに厳しすぎた



でもねわたしが死んだら廃人と化す人たちがいるもの。死ぬのは私以外で充分よ(ﾆｯｺﾘ









『……間をとって信者たちを呼ぶ』





「貴様自分の後輩と同級生をなんだと思ってるんだ」




え？捨て駒に決まってんじゃん。そこに愛などないわ






『わたし金のある将来有望な人としか友達になれないから』



「A………お前生きてる価値が大分ないぞ?」






仙蔵は贅沢なことがお嫌いなのかな






『わたし死ぬ価値がないから』



「じゃあ私が死ぬ価値を作ってやろう。なに元恋人のよしみだ案ずるな」






遠回しに死ねって言われたんだけど

わたし的には仙蔵の方が死ぬ価値あると思う







『ねぇ仙蔵』



「なんだ」






『足くじいた』






「今の流れでどうしてそうなったのか全く理解できない」






くじいたもんはくじいたんだからしょうがない。


話に集中して段差があることに気づけなかった。不覚……








何やってるんだと言いつつちゃんとおぶってくれる優しいところ嫌いじゃないよ。なんて本人には言わないけどね









──

『実習足でまといになっちゃうから学園に帰って退学届け出してきてもいい?』


「安心しろそんなことさせない。一生貴様はここで飼い殺しだ」

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