#学園 #退学 #簡単な方法

#26話 ページ26

「……もしバイト中にどうしてこの店は鳴門巻きが入ってないんだって言われたらどうしますか?」



『殴って黙らせたあと二度と来ないように追い出します。鳴門巻き云々より社会の厳しさを教えてやります』





これ完っっ璧な面接なのでは？

難しい言葉を使いつつ面接官に具体的な対処を述べて面接官の態度を改めさせた。受かるっきゃない






『どう?もう合格でしょ』



「「どこがっ!?」」



逆にどこが？？




『いさく…不合格なの……?このわたしを不合格にするの……??』



「いや合格だよ!Aを雇ったお店は大繁盛だね!」



「いさくっっ！！！」





ほらやっぱいいんじゃない










『留三郎はどこに不満をお持ちなの』



「２個目の質問で確実に落とされる」


『はぁ?』


「はぁ?じゃねぇよ!
安分守己って簡単に言えば身の程をわきまえたってことだろ?つまり身の程を弁えた職探しに聞こえて失礼なんだよ!」






なんだそれ考えすぎでしょ


じゃあ留三郎は身の程をわきまえない職に就いてリストラされて人生ドブ川な将来を描くってことか。Ｍなんだね






『じゃあこのままで行くね』



「お前の耳っておがくずか何か詰まってんのか?」


『お前の頭って用具委員会の仕事しか詰まってないんだ』


「切り倒してやろうか」





ついに留三郎も伐採師に……？

どうせ切り倒すなら学園長の庵の木してねあっこもっさりしてて邪魔だから





『じゃあわたし面接行ってくる』


「今からかよ」



「お礼はハグでいいよ」



『ん』














ｷﾞｭ



















「………………へっ!?」




なんでそんな真っ赤なのさ。

そっちがお礼はハグって言ったんじゃないか


サービスだよ。わたしの数年に1度のデレだよ受け取れ








『じゃあね。ご協力かんしゃー』



















「ど、どどどどうしよぅ!僕生きてる?死んでないよね留三郎!!」


「………………」


「…………留三郎も言えばよかったのに」


「……まさかするとは誰も思わないだろう」


「Aは気分屋だからね。……ねぇ留三郎」


「なんだ」



「留三郎って意外と奥手だよねでもさ


──あんまりうかうかしてるとみんな取っちゃうよ?」



「………っ」


「まぁそれは僕もだったりするけどね
お互い頑張ろうね。じゃあ僕は委員会あるから、またね」


















「…………そんなの俺だって分かってる。くそっｯ」

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