#学園 #退学 #簡単な方法

#11話 ページ11

はあぁぁ…………退学届けなくした。どこいったんだよ
そしてここは何処だよ。退学届け探してるうちに迷っただよ





さっきまで手元にあったのに消えたわ。わたしの手には潤滑油でも塗られてるのかね




まぁ退学届けの紙ならいくらでもあるしどうとでもなる。
あれ？じゃあ探す必要ないじゃん、やめよ






ちょっとこの辺でも休憩しようかね。ここどこかわかんないし伊作あたりが迎えに来てくれるでしょ







「シャーー!」



こいつはどっかの忍たまのペットじゃないか。確かお名前は……




『ジュンコじゃないか。どうしたんだい』





名前あってるかな…………合ってたみたい、元気なお返事と腕に絡みついてきたよ



やっぱわたしって人徳あるから生物にも好かれてるんだ



『聞いておくれよジュンコ
わたし退学届けなくしちゃった上にそれ探してたら迷っちゃったの』






シャーシャー言ってるけど何言ってるのか全然わかんない



蛇に話しかけてるわたしってもしかして終わってる……？



蛇と話してる俺っていかすって思ってる痛いヤツ認定されてないよな





『ごめんよジュンコ。君の主人みたいに君の言葉を理解することは出来ないんだ……』




しゃー……とジュンコはつぶらな瞳でこちらを見てきた


なんだこいつ可愛いじゃないか。きっとこれはわたしに気を使ってるそうに決まってる







「……あれA先輩」



主人見つけるのはや。わたしまだジュンコとじゃれていたかったのだけれど





『ジュンコ探してたの?はい、見っけたからあげる』



「ああジュンコ……!やっと見つけた!A先輩ありがとうございます!」





まるで恋人のごとく愛を確かめ合う二人。蛇と人間の子供ってどうなるんだろうか






「なんとお礼を言ったら良いか……僕にできることがあればなんでも仰ってください」




それ、絶対後から後悔する言葉ランキング第一位だからやめときな。



君があと三年早く生まれてたら君の恥ずかしいエピソード吐かせて弱み握って一生こき使う予定だったよ。危なかったね






『じゃあ忍術学園まで案内して。迷っちゃったからここがどこかわかんないの』


「A先輩ってよくどんくさいとか言われません?」




『ジュンコぶん投げてもいい?』









最近生意気な後輩が増えてきて不愉快だ



慰めるようにわたしにシャーと言ったジュンコはそこら辺の人間より人間らしい

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