自意識過剰少女 ページ24
貴方side
目を開けると見知らぬ天井だった。
あァ、私乱歩さんの家に上がり込んでるんだった。
自分の部屋じゃないからこの天井も知らな_____
………んんん?
目の前には天井。………天井!??!?
ガバッと勢い良く起き上がった。
待て待て待て待て。落ち着け。落ち着け私。
治くんを振り切って乱歩さんの部屋に来て、乱歩さんに抱き着き乍泣きじゃくって…真逆疲れて寝ちゃったの!?
『ぁぁぁぁあああ…』
乱歩さんに醜態を晒しただけじゃ飽き足らず寝顔まで晒してしまうとは…黒歴史確定…。
ガックシと頭を下げるとベットの脇でこの部屋の主である乱歩さんが眠っているのが目に入った。
『真逆、乱歩さんずっと此処に居てくれたの…?』
なんて、私が独り言を云っても眠っている彼から返事など来るはずもないのに。
私が疲れて眠ってる間隣に居てくれたの?
『乱歩さん…』
一気に胸が暖かくなる。
亦溢れそうになる涙を溢れる前に指で掬ってベットから降りた。
乱歩さんに寝顔を見られたんだ。
私だって、乱歩さんの寝顔を見る権利はある。
俯く彼の少しだけ硬い前髪に触れる。
露になった彼の顔をこんなに近くで見た事なんて、探偵社に入って1度もない。
改めて見るとめっちゃ格好いいなこの人…。
伏せられた目からは若しかすると私よりも長いんじゃないかって位綺麗に伸びた睫毛。
肌なんてピチピチで三十路になんか絶対見えない。
スっと高く通った鼻に、あまり色の無い控えめな唇。
正直見惚れていた。
「ねェ、何時まで見てるつもり?」
『えっ、ら、ら、乱歩さん!?何時の間に起きてたんですか!!?!?』
全意識を乱歩さんに注いでいたからなのか、離れるタイミングが遅れた私はゆっくり振り返った乱歩さんから少しも離れることが出来なかった。
人生二度目の黒歴史をまたも乱歩さんに晒してしまった。
「何時って…さっきだけど。何で僕の寝顔なんて見てた訳?何様?」
『貴方だって…私の寝顔見たでしょう…。私にだって、乱歩さんの寝顔を見る権利位ある筈ですけど』
声が震えて上手く話せない。
此方を睨む乱歩さんから目を逸らすと彼の口から溜息が零れた。
「まあいいや。一寸リビング行こ」
私の手を取って立ち上がった乱歩さんに、何一つ抵抗出来ず私は彼の後ろを着いてリビングへ向かった。
137人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オキくん - この作品サイッコー!乱歩さんかっこかわいすぎる!これからも頑張って下さい! (2019年10月12日 17時) (レス) id: 5d04af8ab7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し丸33号 - 尚さん» うがががが私も好きですぅぅぅぅ乱歩さんのキャラ崩壊しない様に(もうしてる)頑張ります(;▽;)(;▽;)ありがとうございます!!! (2019年7月2日 1時) (レス) id: 5f76d6b454 (このIDを非表示/違反報告)
名無し丸33号 - natu2525さん» もう一個あったんですね(;▽;)(;▽;)ありがとうございますううう!!(何ヶ月ぶり) (2019年7月2日 1時) (レス) id: 5f76d6b454 (このIDを非表示/違反報告)
尚(プロフ) - ァァァァァ乱歩さんがァァァァァ(語彙力の消失)好きです!更新頑張ってください! (2019年6月7日 23時) (レス) id: ee472e7980 (このIDを非表示/違反報告)
natu2525(プロフ) - 淳じゃなくて、【敦】ですよー! (2019年6月1日 18時) (レス) id: 998ef4aa34 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:名無し丸33号 | 作成日時:2019年4月11日 13時