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安「あれ?そのノートまだやったん?」
『うん…途中までやってたんだけど、失くしちゃって』
安「あらあら、大変や」
『午後一の授業だから早くならなきゃなのに…』
次の授業はなかなか厳しい先生。
ただでさえ勉強ついていけなくて厳しいのに、
さらに厳しい先生ときた…。
安「僕飲み物買ってくるけどなんかいる〜?」
『ううん〜。平気ー。』
あと5行は埋めたい…。
あーほんとあのノートどこ行っちゃったんだろう。
女「わ、外めっちゃ雨降ってきた。」
女2「ほんまやー」
あと3行…。
安「なーあー」
『わっ、章ちゃん』
安「これ貰った」
『ん?』
ノートを書く手を止めて、
章ちゃんの方を見る。
安「大倉くん?から」
『えっ…』
そこを見れば、私が失くしたはずのノートと、
もう1枚紙があって、飲み物も付いていた。
安「僕もAちゃんの分買ってもうてな、2本あんねんけど…」
『え、私平気って言わなかったっけ…』
安「僕が買いたかってん^^*」
そっかそっか。
章ちゃんは優しさでできた生物なの忘れてた。
『ありがとう』
安「ん。そろそろ授業始まんで?」
そう言われ、授業の鐘が鳴った。
大倉くんから、という紙に目を通せば、
私のノートのコピーに、大倉くんのであろう文字で、
修正やら追記やらが書いてあった。
『すごっ…』
そして1番下まで目を通すと、
小さく文字が書いてあった。
【ごめん】
何に対してのごめんなのか。
馬鹿って言ったこと?
俺のこと好きなん?って聞いてきたこと?
わかんない。
わかんないけど…。
安「…?どないしたん?体調悪い?」
『へ?ん?ううん。大丈夫』
安「ほんま?顔赤いで?」
『平気っ!』
ちょっとだけ嬉しい。
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ゆりかご(プロフ) - paruru1012さん» コメントありがとうございます!そうやって言って貰えて嬉しい限りです( >_< )気持ちに応えられるように頑張って書きたいと思います! (2021年3月20日 23時) (レス) id: ffb8278a16 (このIDを非表示/違反報告)
paruru1012(プロフ) - 今1番気に入っていて先が気になる作品です!無理にならないペースで更新頑張ってください! (2021年3月20日 17時) (レス) id: 61555b5d32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりかご | 作成日時:2021年3月10日 2時