離さないで (ページ3)

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「おーくらー！同じクラスやなあ´`*」

大「朝から元気やな、まる…」

高3の春、俺らはまた同じクラスになった。

でも、どのクラスの名簿を見てもAの名前はなかった。

「ほんまに辞めてもうたんやな」

大「おん、最近体調も良くないみたいやし」

「楽になるとええけどな」

Aが学校を辞めた。

治療に専念するためらしい。

俺と大倉は毎日欠かさずAの病室へ顔を出した。

少しでも、寂しい思いをさせないように。

大「ちょっとトイレ行ってくる」

『いってらっしゃーい』

「…A」

『ん？』

「…んや、なんでもない。」

2人で、夏はどこ行きたいとか、

秋になったらどこ行きたいとか、

行けるかもわからへん話をした。

『2人、大学は同じなんやっけ？』

「おん！もう受験準備入ってるで～」

『そっか、あとちょっとやね^^*』

"あとちょっと"

この時、この意味を知らなかった俺は何も返すことが出来なかった。

～～～～～

『たぁっ、くっ…苦しっ…よっ…』

大「大丈夫やで…大丈夫やから…」

大「大きくなったら立派なお医者さんになって治したるからな」

『たぁくんなら立派なお医者さんになれるよ』

～～～～～

そして俺と大倉は、

同じ大学に入学した。

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