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『おはよ』

安「ん」


今日は静かだ。


『今度髪染めるんでしょ?』

安「うん」

『また傷んじゃうね』

安「せやな」


なんなの、この人。


『はい、終わり』

安「ありがと」


…なんで立たないの?


安「昨日電話出なかったな」

『…寝てた』

安「しぶやんと会っとったんやろ」

『知ってるんじゃん』

安「…別に」


自分だって他の子と会ってたくせに。


『次、大倉さん呼んで』

安「ん」


章大が出ていってすぐ、大倉さんが入ってくる。


少ししょんぼりした顔で。


『おはようございます』

大「やす怒っとった」

『そうですか?』

大「なんかあったん?」

『いつも通りでしたよ笑』


んー。と腑に落ちてない大倉さん。


『アイロンしますよ』

大「ん。お願いします。」


章大が怒る意味がわからない。


向こうも女の子と会ってて、

だから私は渋谷さんと会っただけ。


何が違うのか。


『あつっ…』

大「大丈夫?!」

『ごめんなさい、ちょっと…』

大「はよ冷やして!」


手首を強く掴まれて、近くの水道で冷やされる。


大「大丈夫?痛いやろ」

『大丈夫ですから、早くしないと本番が…』

大「そんなことよりAちゃんの身体の方が大事やから」


手先は冷たく、大倉さんと触れている部分は熱くなる。


『大倉さん、もう大丈夫です。あとでゆっくり冷やしますから。』

大「ほんまに?」

『はい。先に仕上げちゃいましょう?』

大「…ん。わかった。ちゃんと冷やしてな」


この性格、直そう。



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作者名:ゆりかご | 作成日時:2022年2月20日 3時

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