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安田side
『久しぶり』
「おん…」
久々にAの部屋に来る。
久々、と言っても多分1ヶ月も経っていない。
それほど俺にとってAは必要な存在なんやと思う。
『どうしたの？』
「話したいことあって」
俺がそう言うと、Aの顔が強ばった。
ずっと不安にさせてたんやな、と痛感する。
「俺らの関係ってさ」
『…うん』
「あくまで体の関係で、独占欲とか愛情とか、そんなの無縁のはずやったやんか」
いつの間にか無縁ではなくなっていた。
「せやけど俺、いつの間にかAは俺のもんやとか、色々欲にまみれてきてて…」
『……うん』
「他の子とは違う特別な何かを感じとって…」
うじうじ、自分でも何言うてるのかわからん。
「せやから…その…」
『…私は、章大のこと好きだよ』
「……俺も好きやで」
先に言われてもうたなー。
「彼女になってくれますか？」
『…はいっ』
薄らと涙を浮かべるA。
「好きって先に言わせてもうたな笑」
『いいの』
俺はこれから先、
この子を安心させて、幸せにしなあかん。
あ、しぶやんにも言わなあかんな。
今まで色々迷惑かけたし。
「ずっと傍におってな」
『うん』
そう言って抱き合って、体を重ねて
けどいつもと違うことがひとつ。
ここに確かな愛があるってこと。
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作者名：ゆりかご | 作成日時：2022年2月20日 3時
