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Aside


『…丸山くん』

丸「うん?」

『…今、ちょっといいかな』


丸山くんと2人で人気のない場所へ。


丸「どないしたん?」

『…私と大倉くんが別れたのって、私のせいなんだ』

丸「えっ…」


不思議そうな丸山くんの顔を見る。


『…5歳の時ね、事故にあったの』

丸「あら」

『………私は重症、両親は即死だった』

丸「っ…」


このこと話したの、いつぶりだろう。


『私このこと大倉くんに話せなくって笑』

丸「…辛かったな」


優しい言葉をかけてくれる。


もし大倉くんだったらなんて言ってたかな。


『だから…私が悪いんだ』

丸「Aちゃんは悪ないよ。」

『わがままで…それなのに変な時には黙りこんで…』

丸「大倉はちゃんとわかってて付き合ってたと思うで?」


そうだったら嬉しいけど…。


丸「大倉は、Aちゃんのこと大好きとか愛してるとか、そんな言葉では片付けられへんねやと思う」

『…別れてからそんなこと…(泣)』


でも、私が泣くことじゃない。


私が悪いんだから。


『グスッ…ごめんね、時間取らせちゃって』

丸「ううん、僕もごめんな」


丸山くんと別れて、私は授業へ行った。



.



丸山side


Aちゃんの話してくれたこと、

大倉がちゃんと聞くべきやんなあ。


でもなあ…。


難しい。


「大倉さ」

大「ん?」

「今日飯行かへん?」

大「飯?別にええけど。昼じゃあかんの?」

「夜がええの。」


次の日、大倉と飯行って話を聞くことにした。


大「……麗奈のとこ行かんとってって言われて、俺が… 急に大切な人が居なくなる気持ちお前になんかわかるかって……ほんま酷いこと言ったと思う…」


嘘やろ?


それやったらちょっと許せへんねやけど。


「それで別れたん?」

大「…別れるなら出てけって言われて…俺は麗奈のとこ行った…」

「……大倉はさ」


このままやと箸投げつけそうやから、

落ち着いて箸を置く。


「まだAちゃんのこと好き?」


少し間が空いて、大倉が口を開く。


大「……まる」

「ん?」

大「…俺、彼女できてん」


ほんまにありえへん。


パシャッ


大倉を置いて店を出て、

何故か涙が溢れる。


「麗奈…(泣)」


麗奈が望んだのはこんな結果やった?



.

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作者名:ゆりかご | 作成日時:2021年4月17日 23時

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