君をこの手で包みたい.2 (ページ21)

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先「明日から夏休み。羽目を外さないように…」

セミ、うるさいなあ。

安「んーー！終わったー！」

『暑いねー』

安「やんなあ。どっか寄ってく？」

行きたい。

『…ごめん、今日用事ある』

安「ほんま？ほな夏休みどっか行こか^^*」

章ちゃんと別れて、家の最寄り駅についてからスマホを手にする。

〈ついたよ〉

そう送ると、すぐに後ろから肩を叩かれる。

大「おつかれ」

『…おつかれさま』

その足で私の家に向かい、

部屋に入れば定位置に着いた。

大「お茶」

『ありがと』

いつものコップにいつものお茶を入れてくれる。

大「…あれから1ヶ月経ったわけやけど…」

『…うん』

大「…気持ちに変化はありましたか？」

今日は改めて話し合いをしようと決めた日。

『あったよ』

大「…はい」

『私もカッとなってたからあんなこと言っちゃったし』

やっぱりやり直したい。

そう言おうとした瞬間に鳴る大倉くんのケータイ。

大「まるや。」

『…出ないの？』

大「いや、あいつ今病院おるはずやし…。」

病院にいる丸山くんから電話…。

大「もしもし？」

なんだか不安になった私は大倉くんの手を握ろうとする。

しかしその手が繋がれることは無かった。

大「……………………わかった」

その一言で電話を切った大倉くんがゆっくりこっちを見る。

『…大倉くん？』

大「……麗奈が…死んだ」

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