君をこの手で包みたい.2 (ページ16)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:40,966 hit

66 ページ16

.

今日の天気予報はハズレ。

女「わー、雨やば」

女2「駅まで走ろっか」

画面に映された太陽のマークとは裏腹に、

今目の前に映る景色は暗い空にザーザー降りの雨。

？「ねえちゃん傘入る？？」

『…亮』

錦「なに憂鬱な顔してんねん」

そう言って笑う亮の顔は今日も女子を引きつける。

『別に…』

錦「天気予報は大ハズレ。もちろん傘はないし、入れてくれる彼氏も別の女のお見舞いに。」

別の女って。

言い方が悪いよ。

まぁ別の女か。ある意味正解か。

『…大倉くんじゃないとだめなんだって』

錦「ほーん。てかはよ帰ろうや。寒いわ」

『傘、いいよ』

錦「濡れてまうやん」

『濡れて帰りたい気分なの』

錦「小学生か笑」

頭を軽く叩かれ、傘を手渡された。

錦「周りの目気にしてんねやったら、俺が濡れて帰るから安心しいや」

そう言って走っていく亮を止められなかった。

『ただいま』

静かな部屋にそう話しかけ、

お風呂に入って冷えた身体を温める。

早く梅雨明けしないかな。

もう大倉くんとしばらく会ってないや。

トークを開いても、5分程度の通話が数回。

あとは、ごめん、いいよ、の繰り返し。

丸山くんも最近休みがちらしい。

麗奈さん、そんなに悪いのかな。

.