君をこの手で包みたい.2 (ページ9)

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今日は学校の課題も先に終わらせて、

精一杯のオシャレをして家を出た。

『ショートケーキと、チョコケーキ1つずつください！』

店「以上でよろしいですか？」

『あとココアクッキーください』

店「かしこまりました」

ケーキを買って、

プレゼントも準備OK。

明日の夕方はバイトだからそんなにゆっくり出来ないけど、

今日たくさんゆっくりしよう^^*

映画も好きそうなの借りたし、

あとは大倉くんを待つだけ。

『あ、もしもしー？』

《もしもしー？今日やなあ》

『うん！章ちゃんは？家族？』

安《おん！にしても、大倉くんの心も広いな笑》

『んー、私も言ったんだけど…笑』

～～～～～

大「Aちゃんの愚痴れる場所とか、相談できる場所とか、少しでも多い方がいいと思うからなんも言わへんよ。俺は勝手に嫉妬するけどな。」

～～～～～

安《Aちゃんが素敵な彼氏見つけてくれてよかったわ^^*》

信号が青になって、

渡ってすぐのマンションに入る。

安《あら、おうち着いた？》

『着いたよ～。18時くらいに大倉くん来ると思う』

安《ほんま？ほな切るな～。》

『うん、ばいばーい』

安《ばいばーい》

電話が切れて、SNSを見たり動画を見たり、

ちまちまと時間を潰す。

『…遅いな』

時計の針は18:15を指していた。

もうちょっと待ってみよう。

18:42

もうちょっと。

19:26

もうちょっとだけ。

20:38

映画1本見終わるだけの時間が過ぎてしまった。

…電話してみよう

PRRRRRRRRRR…

大《っあい、もしもし》

『もしもし？平気？』

大《なにがー？》

『18時に約束してたから…』

なにがー？って大倉くんは本当に…。

麗《ねえたぁくん》

『えっ…』

大《ちょっと待って》

どっちに言ってるの？

『今日、私と…』

大《え？だってクリスマスって…》

あぁ、日本語って難しいんだった。

『…私はイヴだと思って話してたよ』

大《え、うそ…ほんまごめん…》

『…うん』

大《今日は…その…行かれへんわ》

『知ってる』

大《明日なら行けるから、埋め合わせする》

『…明日はバイトだから……もういいよ』

大《あ、ちょ…》

Pー、Pー、Pー…

もういい。

ケーキも1人で食べてやる。

『……苦っ…』

こんな苦いの私無理だし…。

クッキー食べよう。

『……こっちも…苦い…(泣)』

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