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丸山side
「おーくらー、行くでー」
大「え、あ、うん」
なんとなく大倉との関係も元に戻って、
普通の日常。
のはずやねんけど、
なんかおかしい。
ぼーっとしてるって言うか、
僕がせっかちになったんかなあ？
「なぁ大倉」
大「ん？」
「なんでこの前の子と別れたん？」
大「…誰やっけ、この前の子」
「ほら、あのー…篠原さん！元カノの名前くらい覚えとけやー」
大「んー、よくわからん。振られた」
きっと、今の大倉の世界はモノクロなんやろうな。
「その前の子はー？」
大「覚えてない」
「もー。遊園地行くって言ってたやん！」
大「行かんかった」
「え！なんで」
大「別に…行く気になれんかった」
このまま大倉がどん底に落ちる前に、
何とかしたい気持ちもあんねんけど…。
「BBQとか行かん？錦戸くんとか誘ってさー」
大「行かん」
「えー。なんでー」
大「外嫌や」
「ほなお泊まり会？」
大「行かん」
「もう！なんでやねんな！」
大「めんどくさい」
本当、元通りってこーゆーことなんかな。
Aちゃんと出会う前みたいになってもうた。
「…大倉」
大「なんやねん」
「後悔してんならさ、今からでも…」
大「……復縁する気はない」
そう言ってすくっと立ち上がった大倉。
え？今なんて言うた？
僕の聞き間違い？
「ちょ、今なんて…」
大「もう戻る気はないって言うてんねん」
「なんで……でも！」
大「………もう好きちゃうねん」
それ以上、大倉に聞くことは出来なかった。
それでも僕の中で疑問が沢山膨らんだ。
なんで、好きちゃうのにそんな苦しそうな顔すんねん。
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作者名：ゆりかご | 作成日時：2021年4月17日 23時
