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宿泊先のホテルに到着して、
今は自由時間。
海「あそこのお店のあれが美味しくてね〜♡」
柚「たこ焼き美味しかったー」
『柚葉それしか言わないじゃん笑』
みんな食べ物の話ばっかり。
もっとあれなんじゃないの？
好きな人の話とかするんじゃないの？
『あ、私お風呂入ってきちゃおうかな』
海「大浴場行きますかー？」
柚「いいねー。あ、電話かかってきた。ちょっと出てくる」
『私は部屋のお風呂でいいかなー。みんなとお風呂入るの苦手で、笑』
部屋にも綺麗なお風呂が付いていて、
私はそのお風呂に入ることにした。
『朝早く起きて大浴場行くのもありだな〜…』
とかなんとか呑気なことを言いながら
お風呂に入る準備をする。
『…あれ』
ない。
朝は確かに付けたはずのネックレスがない。
『うそ…』
安田さんにもらったやつなのに…。
ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝｯ
海「Aちゃん？！」
部屋を飛び出して、
海月ちゃんの声も無視をした。
『SAのときは付いてたし…』
今日歩いた道を必死に探して、
通ってない近くの道まで探した。
『なんでないのっ…』
大阪の夜はうるさいと思ってたけど、
静かなところもあるんだな。
「何しとるん？」
聞き覚えのある声。
『…安田さん…？』
安「どないしたん？」
『なんで…』
安「ロケでこっち来とってん」
それはなんとなくわかるけど、
私が聞きたいのはなんで怒ってるか。
『…なんで怒ってるんですか…？』
安「……あの男の子と手繋いどったな。
仲良く大阪旅行ですか。ええなあ。
あの子がおれば俺があげたネックレスもいらんねんな。
嬉しそうにしとったから付けてくれるもんやと
思っとったけど、今日街中で見かけた時
付けてへんかったもんな。」
安田さんが怒ってる。
『…なん、で…』
安「……ちょっと期待した俺がアホやったわ…」
そう言うと安田さんはその場を立ち去った。
安田さんが私を見た？いつ？
手繋いでたって言った？
そしたらもう…
『あった…！！』
人に踏まれてチャームが壊れたネックレス。
吉「Aちゃん！！」
『吉良くん…？』
髪、びしょびしょじゃん。
吉「なにしてんの！！」
『なにって…ネックレス探してて…』
吉「アホ！！どれだけ心配したと思ってんの！！」
吉良くんに手を握られる。
吉「真緒たちも探してる」
その言葉を最後に2人の会話は途切れた。
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作者名：ゆりかご | 作成日時：2021年1月2日 2時
