このうたをあなたへ届けたい (ページ44)

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『あ…しょうちゃん髪染めてる』

柚「また？この前また金髪してたのに。」

次は青か。

『なんでも似合うんだね～』

柚「学校でよかったよ。」

『…私もそう思う』

多分、学校じゃなかったら相当凹んでた。

『なんかさー』

柚「ん？」

『このまま…付き合ったこととか、全部なかったことになりそう…』

私はただそれだけが不安で、

けどなんで不安なのかは分からない。

忘れられるのが不安なのか、

それ以外なのか。

柚「しょうちゃんに限ってそれはないでしょ。」

『……そうかなあ』

柚「そこまで残酷な人じゃないと思うよ。」

ちゃんと、覚えててくれるだろうか。

好きって伝えあったこと、

一緒に料理をしたこと、

くだらないことで笑いあったこと、

くだらないことで喧嘩したこと、

結婚しよう、なんてくだらない口約束のことも。

全部全部、忘れないだろうか。

『正直最近ギリギリでやってたから考えてなかった…』

柚「忙しくなったらAの方が忘れちゃうんじゃない？」

『ありえる笑』

けど、その方が楽なんじゃないかな。

その方が楽で、幸せで、

楽しい生活が送れるんじゃないかな。

都合良すぎるか、笑

『髪…』

柚「ん？」

『次は赤とかにしそう笑』

柚「あー、想像できるわ笑」

伝えるべきだったことを伝えられなかったこと、

私が自分勝手だったこと、

許さなくていいです。

ただ、ファンを続けるのだけは許してください。

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