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「動画見てるって言うから電話かけてんのに、配信の準備してて気付かんかったーって。そのまま音信不通やで？！」
大「飲みすぎやって。しかも配信って何」
床に無造作に散らかるお酒の空き缶。
渋「話したらええやん」
「話聞いてくれへんもん！」
大「電話したん？」
「してへーん。LINEも既読つかーん。」
19:48〈いつ電話できる？〉
「……亮はな、彼女が今大事な時期やから超お忍びで付き合ってるんやって」
大「…？おん。」
渋「常に大事な時期やけどな。」
「…あの子にとって、大事な時期っていつやろうって、ちょっと考えてしまってん…」
高校生やで？
高校1年生。
当時の自分のことを考えると、
大事な時期にも程がある気がしてならない。
PRRRRRRRR…
【A】
「電話や…」
大「出えや？」
渋「ちゃんと話し」
立つのがしんどくて、2人には静かにしてもらった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
Aside
安《…もしもし》
「もしもし」
安《その……配信、どーやった？》
「え？うん。まぁまぁだよ」
無理したせいか、
声が少しだけ掠れてる。
「今なにしてんの？」
安《今ー？大倉の家で飲んでる》
「……そうなんだ」
それも、聞いてない。
安《…なぁ、なに怒ってるん》
「…なにって…」
上手く言葉にできない。
「…今日の大阪の収録のことも、大倉さんの家で飲むのも…全部私聞いてないよ」
安《………ごめん》
嫌な風に聞こえなかったかな。
「…言って欲しかった」
安《おん。次からはちゃんとこまめに連絡する。》
しょうちゃんの優しい声。
「私も怒ってごめんね」
安《ふふっ笑…おん。俺もごめん》
「仲直り？」
安《うん。仲直り》
耳元でなる低い声にキュンとする。
「あ、ごめんね。飲んでるとこ邪魔しちゃって」
安《会いたいな》
「え…」
周りに誰もいないの？
そんなこと言って平気なの？
安《明日、予定ある？》
明日は土曜日か…。
「特には…強いて言うなら今週もライブやりに行こうかなって。」
安《明後日は？》
「明後日は本当になんもない」
ふふ〜って幸せそうなしょうちゃん。
安《お泊まりしよっか》
「えっ」
安《嫌？》
「……嫌じゃない」
安《明日、午後迎えいく》
その言葉を残してしょうちゃんは電話を切った。
〜〜〜〜〜
渋「明日、午後迎えいく…やって笑」
大「キャー！やす男前やなー！」
安「うるさいわ〜笑」
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作者名：ゆりかご | 作成日時：2021年1月2日 2時
