彼と私.2 (ページ5)

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Aside

大「…これが俺の過去」

『…(泣)』

私はこのことを何も知らずに大倉くんを責めてたんだ。

『ごめ、なさ…(泣)』

大「あぁもう、こうなると思って言うか迷ってたのに…笑」

優しく、大倉くんに抱きしめられる。

『…香奈さんは…？(泣)』

大「…年越してすぐに。」

だから年明け初出勤の日遅れたんだね。

『…玲愛さんはなにをしにこっちに来てたの…？(泣)』

大「…俺に…次に進めって言いに」

トントンと同じリズムで背中を叩かれる。

大「玲愛は、俺が香奈を引きずって次に進めへんのかなって思ってたみたいで…」

『違うの…？(泣)』

大「まぁ違くはないんやけどな笑」

大倉くんの手が止まって、

きつく抱きしめられる。

大「Aに男の影が多すぎてチキった…」

『…なにそれ…笑(泣)』

大「ずーーっとヤキモチ妬きっぱなしやってんで？」

そんなの私もだよ。

まぁ私のはヤキモチというかただのモヤモヤ。

大「…でも」

『…ｸﾞｽｯ…？』

大「…ちゃんと俺のこと見てくれてるみたいで、進めそうやわ…」

ゆらゆらと揺れる大倉くん。

大「…A…？」

『なに…？』

大「俺のこと、ずっと好きでいてくれる？」

『…はい』

だんだんと抱きしめる力がお互い強くなる。

大「A」

大倉くんが体を離して私の顔を覗き込む。

大「また泣いてるんか笑」

『だって…(泣)』

大「もー、ブスになるでー？」

袖でぐしゃぐしゃと顔を拭かれる。

大「俺と、結婚を前提に付き合ってください」

『…ｺｸｺｸｯ……はいっ…(泣)』

大「泣かんとって～笑」

またきつく抱きしめられるから、

涙が止まらなくなる。

大「ちゃんと大事にします」

耳元でそう囁かれる。

大「喧嘩はできるだけせえへんし、したとしてもちゃんと話す。ありがとうとごめんなさいはちゃんと伝えて、あ、愛情表現もちゃんとします。あとはな～」

『長い…ｸﾞｽｯ…笑』

大「えー？俺なりの誓いの言葉やねんけど笑」

体を無理やり離しておでこを寄せて笑い合う。

大「Aは？」

『うん？』

大「俺のこと好き？」

『好きだよ…大好き…』

そう言ってゆっくりと唇を重ねた。

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