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「りょーちゃん」
錦「…(泣)」
抱きしめながら亮ちゃんが泣き止むのを待つ。
もう既に10分は経った。
「ねぇ?」
錦「…(泣)」
「このままでいいから聞いて…」
亮ちゃんの背中を撫でる。
「距離置くのやめよう」
錦「…なんで…?」
「お、泣き止んだ?」
錦「まだあかん…」
離れようとしたらまた抱き寄せられる。
「このまま距離置くなら別れよう。」
錦「…」
「距離置いててもこうして会ってるくらいならまたちゃんとやり直そう」
なぜだか声が震える。
「亮ちゃんはどうしたい?」
錦「……好き……別れたくない…」
「うん…」
錦「けど……なんやろ…好きすぎて辛いってこーゆー事なんかな…」
「うん…」
錦「好きやから嫉妬もするし、好きやから距離置いてて辛いし、好きやからずっと一緒におりたい」
亮ちゃんの声が耳に響く。
錦「好きやから、Aがどこ見てるかわかる」
「…え?」
錦「……村上くんのこと、好きなんとちゃうの?」
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作者名:ゆりかご | 作成日時:2020年11月25日 0時