【石神千空】機械人形は恋をしない【Dr.STONE】

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丁度話が終わった頃、西瓜が一つ、こちらに転がってきていた。

この時代の西瓜はよく転がるのか……？

と思ったが、どうやら違うようだ。

西瓜だと思ったそれは、西瓜の被り物をした少女だった。

私を見るなりそこそこ驚いていたが、もう既に順応している……子供とはやはりすごい。


「スイカに西瓜を被ってる理由聞かないでくれた人、千空とAだけなんだよ！」


……と仰ってたが、まず人ではないし、善意から聞かなかった訳でも無いのだけど。

この村の人はスイカを被るのかもしれない、とか思ってただけで。



どうやらその少女、スイカは村へ情報収集をしに行っていたらしい。

マンパワー獲得のために、村の人々が求めているものを知りたかったそうで。


その結果＿＿＿私達は猫じゃらしでラーメンを作ることになった。


『猫じゃらしラーメン……この身体に味覚は無いですけど、それでもあまり美味しそうには思えませんが。』

「そりゃ現代のラーメンに比べたらクソみてぇな仕上がりだと思うがな、こいつらにはそうでもねぇと思うぜ？」


……そう言われてみれば、確かに。

彼らは魚ばかりの生活らしいし、麺なんて食べた事も無いだろうから。









『……本当に美味しいって思うんですね。』


猫じゃらしの似非ラーメンが完成してしまい、どこから出てきたのか屋台のようなもので村人にラーメンを配っていた。

意外に村人から高評価を貰えたので、正直かなり驚いている。


「Aは食わねえのか？」

『機械ですので、食事は必要ありません。
というか構造上できません。』

「マジか！機械すげぇ！」


まあ確かに、機械のきの字も知らない人からしたら、食事が要らないと聞いたら凄いと思いますよね。


「おいA、こっち手伝ってくれ！」


クロムと喋っていると、屋台にいる千空からヘルプが来た。


『はい、ただ今。』


……これで父の復活に近づくのだろうか？

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