【H×H】美少女はクロロの弟子！せぶんす！

263 「寝不足は乙女の敵！！」フィン「じゃあ寝ろよ」「寝れないの！！フィンあそぼ！！」フィン「はァ？マリカーやるか？」「やる」 ページ17

「ふあ……ぁあ」

机に突っ伏して寝たせいでバキバキする身体を伸ばし、目をこする。

なう、おん、ネットカフェ。

忘れられていそうだけど、私も一応ハンターなのでライセンスを持っています。ライセンスは自分のパソコンで使うと結構面倒なことになりうるので、ネットカフェで使っているというわけです。

現在時刻は17時ぴったし。変な時間に寝たせいで頭がくらくらして痛い。

「ん"〜〜……携帯……」

確認すると、シャルとマチから何件かメールと電話が来ている。……あれ、一番古いのが3日前とかなんだけど。そんなに入り浸ってたの、私。

付けっ放しだったパソコンの白い画面には、『ノストラードファミリー』のページが開かれている。ここ数日の行動録、その他諸々の情報が連ねてある。

「もしもし……マチ？……うん、うん、ごめん……ネカフェで調べ物してた。……はい、今から戻ります」

怒られた。

「旅団の皆様もなかなか私に過保護だな……団長様の所有物(？)だからか」

ペンやらノートやらをしまい込み、個室を出て、面倒なのでお金は払わずささっと逃げまして。

「西日が眩しい」

ずっと暗い場所にいたから余計に。

集めた情報を頭の中で整理しつつ、目を細めて歩き出した。

(……ノストラードファミリー若頭となったのがクラピカ。合法的な賭博運営で占い収入を失ったファミリーを再建。精神を病んだボスに代わり、ファミリー経営のほとんどを担当。緋の眼を狙う人間のひとり……ネオン＝ノストラードの人体収集のためかと言われている。現在緋の眼の所有率は2番目)

鈍い頭痛を堪えて歩いていると、柔らかい音が耳に聞こえてきた。

「ギター……？」

物思いからふわっと現実に引き戻されたような感覚がして、音の方を見ると、広場の噴水の石段に腰かけた綺麗な人が目に入った。

純白の髪の毛、薄い金色の瞳、人形のようなすべすべの肌ーー。
ただ、顔の左半分、頬骨のあたりから上は前髪ですっぽり隠れていた。右は綺麗に編み込んである。

女性かと思ったけど、白いTシャツにシンプルなジーンズ、腰にパーカーを巻いたという服装と体格からしておそらく男性。こんな美人な男はなかなかいない。

「あの人滅茶苦茶綺麗……」

「化粧品何使ってるんだろ？」

「美女じゃん、お前声かけてみ」

「無理」

事実、周りで見ている人々は皆、彼を女性だと思っているらしい。

人垣をちょっとだけかき分けて、歌声が聞こえるところまで進んでみる。

「……夕暮れの空を眺めて……」

声、綺麗。本当に男性？



ほけっとしてた私だったが、不意に背筋に悪寒が走った。

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