【H×H】美少女はクロロの弟子！せぶんす！

262 「……ちなみに私の字は最高に汚いです。師匠以外読めないレベルです。ちなみに師匠の字は見とれるほど美しいです」 ページ16

更新遅くてすみません。テスト期間でした。
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夜、なんとなく眠れなくてアジトの屋上にいた。縁に座って足をぶらぶらさせながら、少し冷たい風に首を縮める。

「師匠に会いたいなぁ」

これをつぶやくのは屋上に来てから5回目。ちなみに本日27回目。

「……いや言霊って大事だから。師匠に会いたいなー」

降ってきたりしないかな、空から。
親方ァ！！空から師匠が……来ないか。

はぁ、なんでこんなに寂しくなっちゃうのかなぁ。

「……いつだって、あいたくて……涙の海でおぼれた。抜けだして、あいに来て……月を味方につけて」

というか何でこんなに好きなんだろうな。

「……ポケットに忍ばせた甘いビスケット、あなたに半分だけあげるよ……」

歌を歌いながら、ころっと横になる。あぶな、落ちそうになった。

「私があなたを好きな理由、100個ぐらい正座してちゃんと言えるから……」

好きな理由100個……そんなに理由無いけど好きってダメかなぁ。とにかく好きってダメかなぁ。

「このままずっといっしょにいられるといいなあ……2人手を繋ぎ……歩いていけたら」

うん、ステキな歌詞だ。

「交わした約束、危うくて…………この後の歌詞、何だったっけ」

忘れた。それに、歌名も歌手の名前も覚えてないや。

「……どうしよう師匠に会いたい」

歌でも歌えば気がまぎれるかと思ったのに！！歌詞覚えてないから意味がない！！

「ていうか……あんなことされて会いたい会いたいって言い続ける私も私だな」

あんなこと、はあなたの想像と記憶にお任せします。

耳に触れると、まだ返せていない重いピアスが付いている。

「……罪な男だ」



ああ、ダメだな。

これ以上考えてると私は私じゃなくなる。

心臓がどきどきおかしくなって、身体が勝手に熱くなる。

いくら盗賊でも、私が求めてはいけないものを求めてしまう。



「罪な男だなーーー！！もーーー！！」



日に日に、考え方も仕草も大人になっていく。

でも、私はあくまでクロロの弟子。

可愛い少女。

少女はクロロの弟子であり、大人にはならない。

大人になったら、それはクロロの弟子ではない。



私は師匠の弟子でいたい。

この関係を壊したくない。

一番私が愛している人と離れたくない。



だから私は少女の仮面を被り、自分を押し隠すのだ。



(だからね、本当の私はあなたたちが思うほど、子供じゃないの)





*

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