私と君で歩みましょう【フェイタン】

179話 ページ25

鎮痛剤を水で流し込む。

苦いけど飲める飲める。
こんくらい飲めなきゃね。


「…ふぅ」

フェイ「飲んだか？」

「うん、飲んだよ」

フェイ「じゃ、ささと布団入るね。私、雑誌かてくるよ」

「え、うん」


え、何。雑誌って。
え、何。私、てっきりフェイも寝るのかなーとか考えちゃった。

え、え、え。
はずくねっっっ！？

顔は平常をキープ。
心はのたうちまわり。

フェイって恐ろしい。


フェイが出てって。
私は布団に手を伸ばす。

温もりが駆け巡って、嬉しくなる。
その香りが何よりの薬になる。


「…やっぱ好き」


口にしたらとけるチョコの様に。
私の言葉は独りでに溶けてく。

フェイがおんなじ気持ちならそれだけでいいや。


深く目を閉じる。

いい夢が見れそう…そんな予感。


____
______________
________________________


…ここは、どこなのだろう。
私は、考える。

フェイは？

いない。ってことは、夢なのか…？

リアルな夢だな。

感触もあって。なんとも不思議。

実際にここがあったような感覚に陥る。

『…』

『…ここは、夢なんだよ、ね？』

独り言を呟く。

背中に近づく気配も忘れて。


？『わっ！！！』


突如ふりかかる声に


『うわっ！？！？』
と悲鳴をあげる。


文句の１つでも言ってやろう、と振り替えると……。



『！？…な、なんで……………』

180話→←178話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す