私と君で歩みましょう【フェイタン】

178話 ページ24

ﾇﾁｭ…と空気に音が伝わる。


「…んぅ…！…んんっ」


ガッチリホールドされた後頭部。
未だ離れない唇同士。

私のではない舌が私の口の中を乱してく。


「…っん…ふぇ…い…くる…っん」


フェイ、苦しいよ…ってたったこれだけの言葉すら言えない。

息が持たない。
苦しい。


ﾄﾝﾄﾝ！とフェイの胸板を強めに叩く。


本当にダメ！
失神すっから！！


すると。
離れた口。

銀糸が伝う。


「…っっ…//////」

フェイ「…ま、これでおあいこね…//」

「…ん、わかった。けど、キス長いよ」

フェイ「…別にいいね、それとももうバテたか？」

「…バテてないですけど！？」


思いきり叫んだ。

でも、ひとつ忘れてた。

私。頭痛かったんだよ。


「…じゃ、私部屋戻るね」

少し名残惜しいけど。とは言わないけどね。

フェイ「……」

「…？…なに？」

フェイ「…もう戻るのか？」

「…え、あ、うん…。鎮痛剤飲んで寝ようかなって…頭痛するから」

フェイ「…そうか」


あからさまにｼｭﾝとしたフェイを見て。

あ、こいつ可愛い。デレてる。


「…だってここに寝るわけにはいかないし」

フェイ「…別に私は構わないよ」

「…！…じゃ、ここで寝る」

フェイ「そうするね」

「…！！！！？」


ﾌｯと柔らかく笑ったその顔。
……あぁ、やばい。









愛してる、だけでは足りないなぁ…。

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