私と君で歩みましょう【フェイタン】

168話 ページ14

フェイside


多分私は最低な男だ。
大事な人を傷つける行為をした。

何で？
頭ではわかてるのに。

何で？何で？
…何でそんな行為してる？

フィンと別れて、緩めたネクタイはポケットにしまった。

堅苦しいスーツなんて嫌だ。
ささといつもの服に着替えたいよ。

なんて愚痴を溢した。


そしたら。


恐らくはAよりはスタイルがいいだろうと思われる、まぁソコソコの可愛い奴にぶつかった。


女「あっ！…ごめんなさい！」

「…別に大丈夫よ。ささと立つね」


手を貸したりなんてする気も起きない。
私が手を貸してあげるのは…世界でただ一人位ね。


けど。


女「…おにぃさん、イケメンですね」

「は？何いてるか」

女「すっごいタイプなんですよねｪ…」

「下らないね、私はいくよ」


ｽﾀｽﾀと歩きだす。
関係無いね、あんな奴。

でも、Aは私のどこ好きなのか、なんて柄にもなく考えたりして。

あー…惚れすぎだ。
少しは自重しなきゃならないね。

ガシガシと後頭部をかいて、足早に立ち去ろうとする。

アジトにささと帰て会いたいね。

本音が心に漂う。


女「…人体操作"ﾄﾞｰﾙﾄﾞｰﾙ"」


呟く声が頭に響いて。


「！？」


体が勝手に、動く。


な、なにね！？
なんで私かてに動いてるか！？

…誰かの能力ね、これは。
いつ、一体いつどこで発動条件を満たしたね…？！


女「おにぃさん？…私と遊びましょうね？」

ｿﾞｸﾘ。

後ろにはあの女。


「…ﾁｯ。お前…私に何したか！？」

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