あなたを影で守り隊【九井一】 (ページ15)

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カフェで私は抹茶フラペチーノ、なのちゃんはキャラメルフラペチーノをお持ち帰りし近くの公園で座って飲む。

「あぁ懐かしいなぁ」

なのちゃんはぼそっと呟いた。

「懐かしいって？」

「えっいやっあの違うの！」

私が聞き返すと慌てたように否定した。

「落ち着いて落ち着いて」

「あ、ごめん…」

彼女は申し訳なさそうに私の方を見る。

「まぁ別に隠してたわけでも無いんだけど…」

そう言って彼女は話し始めた。

「実は私、小さい頃この辺に住んでたんだよね。ここの公園はよく来てて…あ！その頃はショッピングモールなんて無かったから本当に驚いてたんだよ！」

「別にいいよ。」

彼女が嘘をつくような人ではないことを分かっていたので苦笑いをしながら答える。

特に大した話では無い、私には関係の無い話だった。そう思った。

しかしそれは違った。

「そう、それで、一くんともその時出会って…」

「…一くんってココのこと？」

思わず聞き返す。

「そう！私まさか再会するとは思わなくて運命かな〜！って！」

あぁ今の私の笑顔は絶対引きつっている。

「そうなんだ。そういえば気になってたんだけど一くん呼び名のもその影響？」

少し辻褄が合わないような気もしたが、聞くなら今しかないと思った。

「うん！最初は一くんって呼んだら怒られたんだけどね…今は一くんでいいよって言ってくれたんだよね。」

「へぇ良かったね。」

私がもっと一くんって呼ばせてって言ってたら一くんって呼んで良かったの？

なんか、それおかしくない？

でもどうせココが嫌がることは出来ないし。

「じゃあさ、なのちゃんってココのこと好き？」

私がそう聞くと彼女の顔が一気に赤くなる。

「…うん」

いつもの元気な感じではなく、弱々しい返事だった。

「そっか。やっぱり。」

「えぇ！気付いてたの?!」

「だってあんなに楽しそうに喋ってたら…」

…本当に楽しそうに

お姉ちゃんの事が好きじゃないココなんて嫌いだ。

けどそんなココを嫌いになれない私がもっと嫌いだ。