あなたを影で守り隊【九井一】 (ページ14)

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8話ページ14

「Aちゃん本当にありがとう！」

「ううん、このぐらい全然いいよ。」

私が選んだのは大型ショッピングモール。

そこは学校から近く、ゲームセンターやカフェその他色々寄り道するにはもってこいの場所なのだ。

「私が前住んでた所こんな大きなショッピングモール無かったよ〜！」

なんていいながら彼女は目を輝かせて辺りを見回す。

「あ！クレープ売ってる！食べよ！」

「うん、いいね。」

私自身もこうやって誰かと寄り道するのは久しぶりで少し浮かれている。

「どれにしよっかな〜」

たくさん種類が書かれているメニューを見ながら彼女は頭を悩ませていた。

「ゆっくりでいいよ。」

「Aちゃんは決まったの？」

そう聞かれ上の方に書かれているクレープを指さす。

「私はチョコバナナが好きだからこれかな。」

「そっか〜じゃあ私も同じのにしよ！Aちゃんが選んだものだったら間違いないでしょ！」

あ〜もう可愛いなぁ…

ココとも仲良く話してたし、好きまでとはいかなくても気にはしてそうだよね。だって嫌いな私に喋りかけてでも彼女の案内頼むんだもんね。

とか私がうじうじ考えている間にも彼女は既にクレープを頬張っている。

「美味しい！幸せだ〜」

なんて言いながら本当に幸せそうに食べるなのちゃんを見ると嫌な事しか考えられない私が馬鹿らしくなった。

「気に入って貰えたようで良かったよ。」

久しぶりに食べたクレープは懐かしい味がした。

それからは洋服を見て回ったり、プリクラを撮ったりと時間はあっという間に過ぎた。

こうやって普通の女子高生みたいなことをしていると本来の私がいる場所はここなのかなと不安になる。

私はこうやって友達と遊んでいるのが向いているのかな。
ココと青宗の傍にいたいけど邪魔になってるんだろうな。

そんなことを考えても何も変えられないし今更引き返せない。

私は何か間違えてるのかな。