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昔の話 ページ1

小学校からの帰り道にはいつも3人がいた。





ココと青宗とお姉ちゃん





ココはお姉ちゃんのことが好きなんだってもちろん気付いてた。





でもココとお姉ちゃんが仲良くしてるのにモヤッとした。あぁなんか嫌だなぁって。






その時の私はお姉ちゃんを取られた感じで嫌だったんだと思ってた。






そうならどれだけ良かったか。






何も分かっていなかった私には幸せだった時間はあの日を境に壊された。








たまたまその日は風邪を引いていて学校を休んで部屋のベッドで寝ていた。






だから気が付かなったんだ。






家が燃えているということに。






熱でボーッとしていた私をお姉ちゃんが呼ぶ。





「Aちゃん!起きて!」




必死に私を起こし、ベッドから引っ張りだそうとする。





何が起こっているのか理解出来なかった。





「どうしたの?お姉ちゃん?」




「家が燃えてる!火事だよ!逃げなきゃ!」





その大きな声で目が覚めた。




私はお姉ちゃんに手を引っ張られ、足が絡まりながらも一生懸命着いていく。




途中、燃えた襖が倒れてきた。




お姉ちゃんはそれに早く気付き、私の背中を思いっきり押して突き放す。




そのせいでお姉ちゃんはそこから出られなくなった。





「Aちゃんだけでも先に行って!」




「でも、お姉ちゃんがぁッ…!」




「落ち着いて!聞いて、大丈夫だから。Aちゃんが早く外に出て救助の人呼んできて?そうしてくれたら私も助かるから。」




ピリピリしていたお姉ちゃんと違い、いつもの優しいお姉ちゃんになる。




だから安心したんだ。私が消防士の人呼んできたらお姉ちゃんは助かるんだって。



「分かった!絶対呼んでくるから待っててね!」




なんて言って使命みたいなものを抱えて私は何とか燃え上がる家から抜け出した。



外には青宗がいてココもいた。




ココはすぐに私の所にくる。



「赤音さんは?!」



「一くん…!ごめん、お姉ちゃん燃えてるものが邪魔して、逃げられなくて…!」




私がそう告げると、ココはすぐに燃え上がってる家に入ろうとした。




しかし入口はもう炎により塞がれていた。

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作者名:沙乃 | 作成日時:2022年1月24日 22時

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