3 ページ3
.
練習が終わって、オッパ達は荷物を片付け始めた。
「A、帰らないのか？」
ナムジュンオッパが鏡の前に立ったままの私を見て目を丸くする。
「少しだけ練習したいので……」
「ヤー、Aの少しは少しじゃないでしょ」
ソクジンオッパの大きな声で他のみんなも集まってきてしまった。
「A、無理してると倒れちゃうよ」
「十分できてるから」
「そうだよ、2人より断然上手いからさ」
「ヤー、失礼だろ！」
みんなに止められて仕方なく頷く。
「じゃあ、今日は帰ります……」
「そうした方がいいよ。疲れたでしょ？」
ジミンオッパが優しく頭を撫でてくれるけど、心はもやもやしたままだった。
どうしよう、練習しないとオッパ達に追いつけないのに。ARMYをがっかりさせてしまうのに。
「A、セルカ撮ろ」
帰りの車の中で隣に座ったテヒョンオッパがスマホを構えた。
「ほら、ジョングクも」
「なんで俺もなんですか」
「いいじゃん、俺の可愛い弟と妹〜」
その写真はすぐにツイッターにアップされた。
「見て見てA、可愛いだって」
オッパが嬉しそうにツイートの画面を見せてくれるけど、あまり見たくなかった。
SNSは苦手だ。紅一点ポジションの私は1番アンチも多くて、写真があげられると誹謗コメントもたくさん届くから。
「どうしたのA、具合悪いの？」
そんな私を見てテヒョニオッパは心配そうに顔を覗きこんでくる。
「……なんでもないです」
なぜか涙が出てきそうになって、顔を背けて眠っているふりをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
?(プロフ) - ウラツクで一番好きなお話兼一番更新を楽しみにしてるお話です！続きが気になりすぎてはじめてウラツクでコメント残しました！笑 これからも無理せず頑張ってください！ (2019年8月23日 23時) (
レス) id: 7911c797b0 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 更新お疲れ様です！お返事嬉しいです！はい！楽しみにしてます！ (2019年6月24日 22時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 更新お疲れ様です！頑張ってください！ (2019年6月19日 22時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美月 | 作成日時：2019年6月16日 17時
