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柚月「おい、待てって！」
どこか分からないところに来てしまった。
「いや！
離して！」
柚月「絶対離さねー。
言うまで、絶対離さないかんな」
「もう.........分かんないよ。
柚月には分かんないよ」
柚月「......んだよ、それ」
「え......」
柚月「お前はオレのこと、
信用してねーのかよ！」
「.........ッ」
柚月「なんか言えよ！」
「柚月......」
柚月が静かに私の目を見た。
もうダメだ。
きっともう、終わりだ。
「もう、いいよ。
私、1人でも生きられるよ」
柚月「は...?」
「だから、なんにも知らなくていいの。
柚月が私のせいで
柚月の楽しい時間がなくなったら、
私はイヤだよ...」
柚月「オレは別に...ッ」
「柚月のシアワセが......、
私のシアワセだから。
だから......、
だからね」
ヤバイ、涙が出てくる。
けど、頑張って堪えるんだ。
私は強いんだ...。
「もう、話しかけないで。
私に、......近づかないで」
真っ直ぐ、柚月の目を見て言った。
言えたよ、言えた...。
柚月「............んだよ。
オレはお前にとって
そんなもんだったのかよ！」
「柚月.........バイバイ」
分かったから。
もう、分かってしまったから。
私の生命(いのち)には、時間がないのだと。
だから、柚月。
ウソをつかせて...。
それから、私は静かにその場を離れ、
病院の方へ行った。
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作者名：アオイ | 作成日時：2016年9月14日 16時
