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ズズ「レトルトさん、分かりますか?」

近くに駆け寄り、心配そうに顔を覗き込む。

レト「あ…ズズさん」

俺なんでここに?と首を傾げるレトルト。

どうやら記憶が無いらしい。感じたことは同じものの、彼らは様々な受け取り方をした。

“記憶を消されたのか?”
“ショックで記憶が無いのか。”
“これが彼の使命…?”

沈黙の中、キヨが口を開いた。

キヨ「レトさん、昨日誰と行動した?」

レト「えっと…

最初にコジマさんから逃げて、途中で……」

はっ、と我に帰るようにうつむいていた顔を押し上げ、

彼……ヒラを見た。

ヒラ「れ、レト、さん?」

おどおどとした兎のような芝居。

それに気付いたレトルトは酷く怯え始めた。

レト「っはぁ、…何で、ここに」

ヒラをぎらりと睨む。

キヨ「は?どういうことだ?」

現状を把握しきれていないキヨにズズが助言した。

ズズ「ヒラさんは可愛いヒラさんを演じているんですよ

本当はこの状況が楽しくてたまらないんです」

ヒラ「……」

フジ「はは、ヒラは元々が可笑しいから狂うことは無いね

主とやらも残念だろう」

蘭「いや、それは無いかも」

しかめっ面をした蘭たんは皆の方に顔を向けた。

蘭「まあ今の話からするとだけど…

この状況を望んだ主って人は演じていないヒラさんに似ている。

そんなヒラさんを主は同士だと思うはず」

キヨ「つまり、ヒラはキーパーソン…?」

ヒラ「俺がキーパーソン……」

彼の目には涙が溜まっていた。

ズズ「まぁその表情も演技でしょうけど」

つわ「ズズさん、そこまで言わなくても」

ズズ「レトルトさんの表情を見てまだそんなことが言えますか!?

もしもヒラさんがしろろの主と手を組んだら手に負えなくなってしまいます!」

「そうだよ。皆分かってるの?」

一瞬ざわついた空間を見事にかき消したのは彼……ヒラだった。

ヒラ「実質、今や君たちの命は僕の手の中にあるんだよ?

それを分かって口に出してる?

特にズズさん」

顔をしかめたズズに余裕の笑みを浮かべるヒラ。

ズズ「分かっています。
ただ俺は誰かが生き残ってほしいだけで…!」

アブ「本当?」

冷たい目でズズを見下すアブに、一瞬戸惑うズズ。

ズズ「本当です」

怯むことなく言い返すと、アブはため息をこぼした。

アブ「そんなことはどうでもいいんだよ。
ヒラさんの言いなりになるかもしれないんだし」

ヒラ「そうだね。どうする?」

笑いながら問いかけるヒラは、狂気に満ちていた。

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作品ジャンル:ホラー
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ラピス - うぅ…やっぱこういうのってみたくなるよなぁ…てかここのズズさん好き (2019年4月14日 0時) (レス) id: b0595df335 (このIDを非表示/違反報告)
- 真緒さん» ありがとうございます!まだ早々と更新出来そうに無いので、気長に待って頂けると嬉しいです! (2018年3月26日 22時) (レス) id: 93251cc4fd (このIDを非表示/違反報告)
真緒(プロフ) - お帰りなさい!これで日々の楽しみがまた増えました(*^▽^)そして合格おめでとうございます! (2018年3月20日 17時) (携帯から) (レス) id: 3df7ecb774 (このIDを非表示/違反報告)
- すいみん。さん» ありがとうございます!待っていてくれるとは、有難い……。受験頑張ります。 (2018年2月5日 18時) (レス) id: 93251cc4fd (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - すごく面白かったです。のんびりと待っているので受験頑張ってください! (2018年1月15日 0時) (レス) id: 95eb9a6366 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年3月23日 21時

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