泥姫の傷共有 【赤髪の白雪姫】

6　肩書き ページ7

隣で傷を労わりながら歩くお姫さん

　…どうやら相当痛いらしい

　そりゃそうだよね

　オレはこんくらいは別に大丈夫だけど
　
　彼女は曲りなりとも王女様

　傷に慣れるなんて、多分死ぬまでやってこない

　…そういえばなんで

オ)…何で自分の腕まで傷つけたの？

貴)さ、さっき言ったわ!傷の共有が相手の気持ちを一番に…

オ)……ホントにそれだけ？

貴)うっ…

　あ、想像通りだったんだ

　理由は皆目見当もつかないけど

貴)…つ、ついた!!ついたついた!!手当てしてもらうわよ!

　慌てた様子で話しをそらすお姫さん

　…ヘタだなぁ

　まぁ

オ)…そう…だね

　ヘタさに免じて許してやらんでもないよ

・
　
　手当てが終わったあと。彼女は逃げるように部屋を出た

オ)…ね、リュウ坊はここに勤務して長いよね？

　リュウ坊は少し首をかしげて

リ)まぁ…それなり…？

オ)お姫さん…あーAちゃんがここに来る回数ってやっぱり多いの？

リ)王女様…？んー…うん、点でバラバラのいちを傷つけては王女様の側近に無理やり連れてこられてるよ

オ)む、無理やり？

　傷をあんなに痛がっていたのに

　何で手当てをしたがらないんだろう

リ)…その人がどんな怪我でどこからどう怪我したとか、書きこまれるからだと思うよ

オ)ちなみにお姫さんのをオレに見せてくれちゃったりは…

リ)無理

オ)…だよね

　少しでも彼女のことが知りたいのに
　
　王女と言う肩書が邪魔をする

(…ん、どうしよっか)

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