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ふと横を見ると誰もいなかった。
なぜそうなる……!
ここから動いても見つからない気がしたので、鳥居の横に移動する。迷子で一番避けたいのが両方が動いてすれ違い通信を起こすことだ。だから僕は動かない。長尾さんから連絡がくるまでまとう。

「おいおい、嬢ちゃん、1人?俺らと一緒にいかな〜い?」

チャラい声がする。新年早々神社でナンパなど罰当たりもいいところだ。声かけられてるやつも大変だな。

「あれ、無視?ちょっとノリ悪くない?」

無視するのが一番だろ。自分でも無視するわ。

「ねぇ、君だって」

目の前に影がさす。顔をあげると、チャラ男の腕をつかむ長尾さんがいた。

「俺の彼女なんで手ぇ出さないでくれませんかぁ?」

普段の口調なのに圧がすごい。圧に怯んだチャラ男はわたわたと帰っていった。というか、ナンパの相手僕だったんか。

「ありがとうございます」
「急にいなくなるし見つけた思ったらナンパされてるし。よく無視できたね」
「相手僕じゃないと思ったんですよ」
「流石だわ。今日はアオイきれーな格好してんだからさ、もう少しその自覚持とうぜ?」
「長尾さんにしか見せる予定なかったんでいいかなって」
「…そういうとこだろ」

デジャブ。
お参りも済ませお札もうけとりおみくじを引く。大吉だった。皇国のお札やおみくじは本当にそういうご利益的なものがありそうだ。
帰りに食べる串焼きを買い、帰路につく。串焼きを持つ手とは反対の手を繋がれた。

「長尾さん?」
「アオイ目ェ離すとすぐどっかいくから予防。にしても、振り袖に串焼きってすげぇ絵面だな」
「食べたかったんですもん」

珍しく手袋をしていないから、長尾さんの体温が直接肌に伝わる。なんだか沸き上がる気恥ずかしさをごまかすように串焼きにかぶりついた。

加虐心? mcryu(りゅーがさき)→←初詣 ngryu(りゅーがさき)



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名無し - はじめまして、コメント失礼します。設定タグをご本人様の名前含め、検索除けタグのみに変更お願いします。デリケートな界隈なので対応のほどよろしくお願いします。変更終わりましたらコメントの方は消していただいて構いません。長文失礼しました。 (2022年5月8日 20時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カンアオイ | 作成日時:2022年1月6日 16時

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