降谷さんの愛情表現は裏返し。【降谷零/安室透】

嫌な予感 ページ26

「それでは、お邪魔しました」







降谷さんにペコリと頭を下げる。








「あぁ、気を付けろよ」








朝の９時。今日は降谷さんと私は仕事が休みだった。






降谷さんはもう少しだけいるか、と言われたが、さすがにそれは申し訳ないので断っておいた。









紙袋に借りた服をいれてとろとろと足を運んで入る。





色々ありすぎて精神的にも疲れてしまった。









.









家に帰って早速服を洗おうと洗濯機にいれようと服を取り出すと、ふわっと降谷さんの匂いが鼻をくすぐって少し幸せな気分になる。









昨日あったことは、きっと降谷さんがたまたま優しかっただけであって期待なんてしちゃいけない。







私のことは嫌いじゃないけど、冷たくするのは仕方がない、か。







全く意味が分からない。




私は降谷さんと前みたいな仲がよかった関係に戻りたいのになぁ…




ますます降谷さんのことがわからなくなった。









「…何もやることないって最高だなぁ」









ぐでん、とだらしなく椅子に座ってぼーっとしていると電話がなった。







誰だろうと思ってスマホを見ると一気に出る気が失せた。







「………はい一ノ瀬です。なんですか風見さん」






「すまない。緊急だ。今すぐ来い。」






「えぇー……わかりました30分くらいで着くと思います」








通話を切って急いで支度をする。休みだったのにぃぃぃぃぃ！







それにしても緊急とはいったい何事だろう。珍しい。






嫌な予感がしながらも疲れている体に鞭を打って家を出ていった。

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