がんばるおじゃんぷ。

ゆうりくん。肺炎。 ページ44

有岡side



前の仕事の関係もあって、予定していた時刻よりも早く楽屋にたどり着いた。




大｢やっぱり誰もいないか…｣


楽屋の入口のドアを開けて中を見渡し、
独り言を呟いたけど、



｢けほっけほっ｣


誰かの咳をする音が聞こえて、俺がが一番乗りじゃないってことが分かった。




声の主は知念。

ソファーに横になってて、背もたれで入口からは死角になってたみたい。




大｢知念いつからいたのー？はやいね｣


知｢……｣


あ、寝てたか…。



大｢ブランケットはだけてるよ｣

知念がかけてたブランケットをかけ直してあげる。



知｢けほっけほっ、げほげほっ｣


咳、続いてんな…。



知念、1〜2週間ずっと咳しててさ。

JUMPのメンバーも深追いはしてないけど結構心配してる。



知念自身も忙しくて病院に行けてないみたいで、いつも辛そうに咳をしてる。




知｢げほっげほっごほっ、けほけほ｣


急に激しい咳になった。

喉付近でする軽い咳とは違い、喉のもっと奥で地鳴りのように響く咳。

横になった状態で咳してて余計に苦しそう。



大｢知念また咳でてる。1回おきて水分摂ろう｣

声をかけながら知念を起こす。


知｢はぁっ、げほっげほっくるしっ、けほっ｣

起きてもなお咳が治まることのない知念は、うずくまるように縮こまってる。



大｢下向いてたらもっとしんどくなるから、ちょっと苦しいかもしれないけどまっすぐになれる？｣


俺が支えて、背中をさすりながらなんとか落ち着いてこれたみたい。


すかさず水を飲ませて、喉を潤してあげる。



大｢ねえ知念、病院いこ？撮影あがりにでも行ってきた方がいいよ｣



知｢え〜…きっと、疲れてるだけだもん。いいよ行かなくても、けほっ｣





大｢でもさぁ、やっぱり早く良くなった方がいいじゃん｣


知｢むぅ……けほっ｣



大｢俺も付いていったげる！｣

知｢ほんとお？｣

大｢ほんとほんと！｣

知｢じゃあいくー｣




山｢何またいちゃこらしてんだよ笑｣


知念をあやしてたところで山田がきた。


知｢けほけほっ、いちゃついてないもーん。普通に話してた げほっ だけっけほ｣


山｢知念まだ咳してんの？病院行けよなー｣


知｢だから、げほっだいきといくんだもーん けほっ｣





知念がやっと病院に行く気になってくれたみたいで良かった。


ほんとはもっと早い段階で連れてくべきだったのかもしれないけど、
これ以上悪化しないうちに診てもらわないとね。

ゆうりくん。→←ゆうとくん。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す