プライマル-Changmin-

decantage ページ44

夕食もホテルのレストランが
予約されていて
かなり豪華なコースをいただいた。
ワインは彼がリストから
選んでくれた。

なんだか全てがとても
手慣れた感じだ。
そもそも私なんて
ワインの種類も
よくわからない。

考えてみれば、日本に来る前の
彼の事ってほとんど聞いた事が
なかった気がする。
きっとまだ知らない事の方が多い・・・


cm「Aさん？どうしました？
ちょっと酔った？」


「ううん、ごめんなさい！
私、チャンミンの事、
まだ知らない事が多いのかなって
ふと思っちゃって・・・」


cm「あはは、
まだ付き合って一月も
たってないから当たり前ですよ
俺だってまだAさんの事
知らない事多いはず」


「そう・・・そうだね」


cm「Aさんに俺の気持ちを
わかって欲しくて一生懸命だったから
俺自身の事は確かにまだ
あまり話してなかったですね

これからゆっくり
知っていってください
時間はたくさんあるでしょう」


「はい・・・」



少しだけ不安になった気持ちが
彼の優しい言葉と頬笑みで
ほぐれていく気がした。


新しくグラスに継がれた
琥珀色の赤ワインを口に含むと
さっきまでの開栓後のすっきりとした
感じから変化していて、
はっとするほど香りがしっかり開き、
華やかな芳香としっかりとした果実味で
優しく力強い彼の様だと思った。

このワインみたいに
知れば知るほど彼に
魅かれていく予感がする。。。

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