きくよ 20 ページ22
天side
「…」
『…』
Aの家に来たのはいいけど会話がない。
話したいことはたくさんあるのになかなか口に出せないのがもどかしい。
「『あのさ…』」
『あ、先に言っていいよ？』
「いいよ、Aからで。なに？」
『あの、えっと…』
「落ち着いて、ゆっくりでいいよ」
『う、うん…』
そう言ってもどこか落ち着きがないA。
すると背中に少しの衝撃が走った。
首だけで振り返ってみるとAがくっついている。
「A？」
『……の。』
名前を呼ぶと間髪入れずに何か返ってくる。
でも小さすぎて聞こえなかった。
「なに？」
『こわいの…っ！』
「え…？」
『天くんと会えなくなるのが…っ』
『笑ってお話したりできなくなっちゃったら…っ』
『そう考えたら、打ち明けられなくて…っ、』
『まだ生きたいって…っ、諦めたくなくて、っ…』
『ごめん、ごめんねぇっ…』
Aが話してくれたことはあまりにも非現実的で、今まで平和に暮らしていたボクにとっては信じがたいことだった。
「ボクの方こそごめん。こんなに悩ませちゃって、辛かったよね」
『天くんは何も悪くないよっ…私が秘密にしてたから…っ』
泣きながらそう言うA。
「ほらもう泣かないで？」
『っ……で、でもぉ…涙が止まらないよぉ…』
今まで一人で耐えて来たからボクに話したことで気が緩んだんだろう。
「しょうがないな」
そう言いながらAを腕の中に閉じ込めてさらにギュッとする。
『！天くん…？』
「涙、止まった？」
『あっ、止まった…』
「なら良かった。」
「ねぇA、」
『なに？』
「よく頑張ったね。お疲れ様。これからはボクにも頼ってね。」
『…！うん…！ありがとう、』
ボク達は引き寄せあうようにお互いの唇を重ねた。
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囚人@No.9 - ありがとうございます！いろいろと試行錯誤しながら作った初めての作品なので不安だらけでしたが、それを聞いて安心しました。新しい作品は気長に待っていてくれると嬉しいです！ (2018年2月20日 0時) (
レス) id: cd2bf44c69 (このIDを非表示/違反報告)
璃菓(プロフ) - 完結まで読ませて頂きました。文字数少なく、凄く読みやすくて、夢主ちゃんめっちゃドストライクで可愛かったです(*^^*) クライマックス辺りは泣きそうになりました(T^T) また、新作期待しているので、頑張ってください♭ (2018年2月18日 8時) (レス) id: d6d35cc075 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：囚人@No.9 | 作成日時：2017年9月25日 17時
