五十七話 ページ10
その言葉にオールマイトは押し黙る。私の事情を知らない緑谷出久は、目を見開いている。
オ「君の任務は、生徒の護衛だ。それ以上の深追いは要らない。」
あくまで冷静に先生はそう云う。けれど、私は其れに即答した。
『要ります。私達の正義は秩序だ。秩序が無ければ、「暴力が得意な人間」が民の上位に立ってしまう。そんな世界は糞だ。だから、「猟犬」はいるの。社会のどれいとして。正義。其れが猟犬の秩序だ。』
私が猟犬に入りたての頃。輝子さんにそう言われた。はっきりそう言えば、オールマイトは静かに私に問う。
オ「…其れが君のヒーロー像か。」
『ヒーロー？そんなものに興味はない。私は、私の正義に従うだけだ』
即答。
オ「…わかった。我々の目的は、オールフォーワンを倒す事。手を貸してくれ。」
改めて、オールマイトにそう言われる。
『勿論。この命が尽きようとも、私はこの国を守る』
私が、猟犬である限り。
私が、私である限り。
緑「えっとぉ、状況がよくわからないんですけどぉ…」
…あ、緑谷の存在忘れてた。まぁでも、オールフォーワンと戦うのならいつかきっと私の正体はバレるし、今言っておいても損はない。
『…そもそも私は、お前らの護衛として、この雄英高校に派遣された。』
緑「えっっっ！！」
緑谷は、私の言葉に目を向いた。
『私は、軍警特殊制圧作戦軍甲分隊、通称猟犬の大倉Aだ。ヒーローの卵の大倉Aじゃないんだよ。ちなみに業務は、特一級犯罪者の確保とか、戦争の仲裁とかな。』
緑「そもそも、軍警は都市伝説なんじゃ…」
『…そりゃあ、法的にもいないことになってるからねぇ。でも、どんなに強い個性でも倒せない犯罪者はいる。そいつらを叩きのめすのに私たちがいるんだ。』
緑「じゃあ、USJ襲撃の時は……」
緑「…………僕らの命を護るために……？」
緑谷は、大きい目をさらに大きく見開いた。
『……うん。先刻言っただろう？私の任務は、君らの護衛だ。』
息を吸って私は云う。
『護るためには、どんな犠牲も厭わない。其れが猟犬。』
緑谷は口を閉ざした。否、唇を噛んでいた。
『……自分は、ヒーロー志望なのに護られてしまった。そう云う顔してるな。そう云う問題じゃない。彼処で一番強いのは私だった。』
緑谷は顔を上げる。
『護られるのではなく、護りたいのなら、私よりも強くなれば良い。私に勝てるくらい強くなれば、取り敢えず日本最強だぞ。』
隊長と副隊長には勝てないけど。
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野原の出雲 - ｽｳｩｩｩｩｩ……大好きだよーーー！！！！！ (2022年6月6日 18時) (
レス) @page15 id: 687113cbb2 (このIDを非表示/違反報告)
埜(元Non)(プロフ) - 作者さんの書きやすい方でいいと思います！片方は今書かないで時間のある時に少しずつ内容を練っていけばいいと思います(*^^*) (2022年2月19日 22時) (レス) @page5 id: c81982e166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青木星 | 作成日時：2022年2月12日 17時
