五十二話 ページ5
追いついたは良いものの、私が今此処で戦えば、街に残骸な被害がいくのでホークスが敵を倒すのを眺めた。ホークスが一撃で敵を倒して、屋根に降りる。
ホ「…あれが限界速度？」
そう聞かれた。
『違いますよ』
そう答えた。ホークスは目を見開く。其れを見て、私は問うた。
『…貴方こそ、あれが限界ですか？』
煽るつもりでそう言えば、
ホ「違うよ」
と返される。少しの間、沈黙が流れて、サイドキックさん達が追いついてきた。サイドキックさん達に次の敵を伝えて、もう一度ホークスは飛び立った。私も其れに続く。
…後処理よりも、屋根を走る方が楽しいのだ。
呆気なく、一週間の職場体験が終わる。サイドキックさん達に見送ってもらい、駅に着く。新幹線の切符を買って、ホームで待つ。
ふと、空を見上げれば、ホークスが空を飛んでいるのが見えた。こちらに気づき、笑顔で手を振る彼。
その笑顔を見て、彼の笑顔が何故癪に触るのかが分かった気がした。
…彼の笑顔は心からの笑顔では無いのだ。其れは、私の作る、他所向けの顔のような、何も、その目に映していないかのような、そんな顔。感情が無いような、そこ知れぬ何かが、その顔で渦巻いている。気持ちが悪い。
彼も私と同じなのだろう。私と同じで何かに囚われている。だから、私は彼を見て苛つくのだ。私が、私を嫌いだから。私の苦手な笑顔の鏡写のようなその顔を、…見るのが嫌なのだ。
もう、あの人と会いたく無いな。
新幹線に乗り込んで仕舞えば、彼はどんどん遠くへ行く。新幹線の速度は平均で200キロ近くらしい。
では、彼の最高速度はどれくらいなのだろうか。
ヒーローと、ヒーローの卵に出会い、出会う度に。
その人を嫌いになっていく私はなんなのだろうか。
ゆっくり目を閉じて、その速さに身を委ねた。思えば、この一週間、碌に寝ていないのだ。いつの間にか眠っていたようだ。
本部に帰れば、山の様な書類が私の机に重なっていた。当の本人は幸せそうに眠っている。…この顔面殴りてえ。
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野原の出雲 - ｽｳｩｩｩｩｩ……大好きだよーーー！！！！！ (2022年6月6日 18時) (
レス) @page15 id: 687113cbb2 (このIDを非表示/違反報告)
埜(元Non)(プロフ) - 作者さんの書きやすい方でいいと思います！片方は今書かないで時間のある時に少しずつ内容を練っていけばいいと思います(*^^*) (2022年2月19日 22時) (レス) @page5 id: c81982e166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青木星 | 作成日時：2022年2月12日 17時
