六十四話 ページ17
その後ろで緑谷が先ほど渡された、籠手を構える。
爆「撃て！！」
その声とともに、
緑「ごめんなさいオールマイト！！」
爆豪の最大火力が辺り一面を吹き飛ばす。それと同時に衝撃波で緑谷も後方に吹き飛ばされた。
爆「走れや、アホが！！」
爆豪がそう言って二人は出口に向かう。私はそれをビルの屋上から見下ろしていた。思わず笑みが溢れた。
『……ははっ、やるじゃん。』
協力をしない二人が、せっかく初めて協力したんだ。私も少し、
『本気出すか』
土埃の中から、影がうっすらと見えてくる。彼の周りの視界が開けた時、オールマイトは二人に向かって走り出した。走る姿は、一般人からしたら風のようだろう。まさしく電光石火。……だけど、いくら平和の象徴だからと言っても、元一般人なのだから。
私が追いつけないわけないでしょ。
オールマイトが二人に追いつく。目を見開く二人に、オールマイトは悪役毅然として、拳を入れる。そして、オールマイトは気づく。私がそこにいないことに。
オールマイトの背後をとり、木刀で思いっきりぶちのめす。……当たり前だけど、硬っ！！木刀の耐久度じゃ出血させるほどの傷をつけるのは無理か。
後ろにいる緑谷と気絶しかけている爆豪に言う。
『早く、ゴール向かってくれる？』
木刀にヒビが入ってきている。これじゃあ、あと二分も持たない。緑谷が爆豪を引っ張りゴールに向かう。
それを追いかけようとするオールマイト。
『お前の相手は私だろ』
そう言って渾身の蹴りをオールマイトの鳩尾に入れ、オールマイトの足を払い、オールマイトが姿勢を崩す。頸動脈を狙って木刀を振り下ろした瞬間、
二人の方からゴールした合図がした。
刀から、オールマイトの頸、数ミリのところで木刀を止める。
オールマイトが血を吐いて倒れそうになるのを支えた。
……やりすぎたか？？
『……すいません。やりすぎました？』
オ「大倉少女の中々に重い蹴りが古傷にあたってな。」
『あー、……次から気をつけます』
それは申し訳ないことをした。
オ「ていうか、殺すつもりだったのによく言うな」
『……流石にこの木刀じゃ無理です。オールマイト先生の筋肉の方が硬いので。ただ、これが真刀だったら、間違いなく致命傷でしょうね。』
オ「……そうか」
オールマイト先生との会話はそこで終わった。
ポツリと呟いた声は誰にも届かない。
『真刀だったら良かったのに。』
終わり←六十三話
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野原の出雲 - ｽｳｩｩｩｩｩ……大好きだよーーー！！！！！ (2022年6月6日 18時) (
レス) @page15 id: 687113cbb2 (このIDを非表示/違反報告)
埜(元Non)(プロフ) - 作者さんの書きやすい方でいいと思います！片方は今書かないで時間のある時に少しずつ内容を練っていけばいいと思います(*^^*) (2022年2月19日 22時) (レス) @page5 id: c81982e166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青木星 | 作成日時：2022年2月12日 17時
