六十一話 ページ14
バスに乗り込み、爆豪と緑谷が距離を置いて座ったので、私も距離を置いて座る。…お互いの事本当に嫌っていて、見てる分には面白い。巻き込まれるのは迷惑だが。
オ「……しりとりでもする？」
オールマイトが気遣ってくれたが、全員無反応だった。気まずい空気が流れる。その後は、オールマイトは何も言わない。窓の外を眺めていればいつの間にか目的地に着いていた。
バスを降り、別々に行動する。仲の悪さが目に見えていて面白い。が、此れからチームプレイをするというのにこの空気はなんなんだ。やる気無いのか。そう思っていたのは緑谷も同じだったらしい。
緑「か、かっちゃん！作戦は…」
緑谷がオドオドしながら爆豪勝己に聞く。
爆「ブッ倒した方が良いに決まってんだろ」
うん、君ならそういうだろうな。
緑「せっ、戦闘は何があっても避けるべきだって」
其れもそう。
爆「終盤まで翻弄して疲弊したとこ俺がブッ潰す」
その過剰な程の自信は何処からやってくるんだ。
緑「オールマイトをな、何だと思ってんのさ！いくらハンデがあってもかっちゃんがオールマイトに勝つなんて…」
緑谷、其れは爆豪勝己にとって禁句なのでは？
私がそう思った瞬間、緑谷の目の前に爆豪の拳が飛ぶ。急いで割り込み、爆豪の拳を右手で止める。
『怒るとすぐ手が出るのやめた方が良いと思うけど』
私には敵わないことを知っているのか、それ以上攻撃はしなかった。だが、
爆「…ﾁｯ」
…舌打ちするのはやめようか。
爆「…これ以上喋んな、ちょっと調子良いからって喋んな、ムカツクから」
緑「ごっ、試験合格する為に僕は言ってるんだよ、聞いてって、かっちゃん」
爆「だァから、てめェの力なんざ合格に必要ねェっつってんだ」、
緑「怒鳴らないでよ、それでいつも会話にならないんだよ」
此奴、私のこと忘れてるだろ。猟犬にいる時よりも心労が増えてる気がする。
緑谷は優柔不断。
爆豪は自己中心的。
二人とも目標が同じだから、こんなにぶつかっているのか。
其々大きな欠点を抱えていて、其れをお互いにぶつけ合って。
ここまで拗らせて。
または、似通っている部分が多いから、反発しあっているのかもしれない。
けれどこのままでは駄目なのだ。今の二人ではきっとオールマイトには負けるだろう。二人が協力しない限りこちらに勝機はない。其れに気づかない彼等が問題なのだが…。
…なんて、最悪なチームなんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 158人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
野原の出雲 - ｽｳｩｩｩｩｩ……大好きだよーーー！！！！！ (2022年6月6日 18時) (
レス) @page15 id: 687113cbb2 (このIDを非表示/違反報告)
埜(元Non)(プロフ) - 作者さんの書きやすい方でいいと思います！片方は今書かないで時間のある時に少しずつ内容を練っていけばいいと思います(*^^*) (2022年2月19日 22時) (レス) @page5 id: c81982e166 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青木星 | 作成日時：2022年2月12日 17時
