【ツイステ】Villains' world. -PROLOGUE- (ページ4)

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広い建物の中を逃げ回っていたらフワフワと本が浮いている部屋に着いた。

本がたくさんあるから、おそらく図書館なのだろう。

『つ、疲れた⋯⋯。てか夢なら早く醒めてくれないかな⋯。』

試しに自分の頬を抓ってみた。

普通に痛かった。

『⋯⋯まさか、夢じゃない？』

た、たぶん弱い力で抓ったからだよね？もっと強く抓ったら流石に夢から覚めるよね？？？

『おりゃっ！』

先程よりも強い力で頬を抓ってみた。

やはり痛いだけで、何も起こらない。

『ほんとに夢じゃないの⋯⋯？？』

絶望感が襲いかかってくるのと同時にグリムの声が図書館に響いた。

グリム「オレ様の鼻から逃げられると思ったか！ニンゲンめ！」

『げっ、追いかけてきてたの⋯！？！』

グリム「さあ、丸焼きにされたくなかったらその服を＿＿＿ふぎゃっ！？」

パチンッ！！という痛々しい音と共にグリムが悲鳴を上げる。

グリム「痛ぇゾ！なんだぁこの紐！」

？？？「紐ではありません。愛の鞭です」

『ひっ⋯⋯！？』

スッと私の前に現れたのは謎のマスクとシルクハットを身につけ、羽の付いているマントを羽織った全身真っ黒の人だった。

？？？「ああ、やっと見つけました。君、今年の新入生ですね？ダメじゃありませんか。勝手に扉(ゲート)から出るなんて！それに、まだ手懐けられていない使い魔の同伴は校則違反ですよ。」

グリム「離せ〜！オレ様はこんなヤツの使い魔じゃねぇんだゾ！」

？？？「はいはい、反抗的な使い魔はみんなそう言うんです。少し静かにしていましょうね。」

グリム「ふがふが！」

そう言って謎の男性はグリムの口を塞いだ。

？？？「まったく。勝手に扉を開けて出てきてしまった新入生など前代未聞です！はぁ⋯⋯どれだけせっかちさんなんですか。」

『す、すみません⋯』

使い魔とか扉(ゲート)とか知らない単語ばかりで私の頭はパンクしそうです。